夏合宿 塾生によるまとめ 4

【夏合宿レポート】

2009年9月2日


「日本の未来を開き、世界に貢献出来る創造性豊かな中学生の育成」を目的として、開講された「創造性の育成塾」。
「発明・発見」をテーマとした第4回夏合宿で、今年も豪華な講師陣に恵まれ、充実した9日間を過ごした塾生たち。
彼らが何を学び、何を得たのか、塾生の感想文を掲載します。

創造性の育成塾
僕がこの創造性の育成塾に応募した理由は、単に理科が好きだからです。この育成塾にきて、沢山のことを学ぶことができました。

最初、緊張していて新幹線内では挨拶をした後はほとんど黙っていましたが、東京駅につき、バスに乗ってからは話したり、トランプをしたりしてすぐに打ち解けることができました。富士山登山、リニアモーターカー見学、著名な先生方による講義や実験、初めてのとても貴重な経験が沢山ありとても充実した楽しい九日間でした。講義の中で初めて聞く言葉などが出てきましたが、先生方の説明で理解することができました。

育成塾の中で印象に残っているのは、北澤宏一先生、軽部征夫先生、坂村健先生、榊原定征先生の講義や実験です。

北澤先生の講義では、昔から興味を持っていたリニアモーターカーの、仕組みやメリットなどについて聞くことができたので嬉しかったです。実験ではとても不思議な性質をもつ超伝導体を使い、とても興味深い経験ができました。

軽部先生、坂村先生の講義では、今まであまり興味が無かった生物や情報、コンピューターの分野に興味をそそられました。遺伝子組み換えなど、今までしっかりとは理解していなかったことについて、理解を深めることができました。

榊原先生の講義では軽くて強い新素材「炭素繊維」について学ぶことができました。何と言ってもあまりの軽さにとても驚きました。また、この素材で飛行機を作るという榊原先生の熱意も凄く感じました。

今回の合宿を通して、先生方から感じられたのは「自然から学ぶ」ということです。自然をよく観察するということは色々な先生方がおっしゃられていました。

また今、回の合宿で個性的な沢山の友達を作ることができました。自分に似た性格、趣味の人、全く違う考え方を持った人、いろいろな人がいましたが仲良くなることができました。そんな友達からも沢山のことを学びました。

今回この合宿に携わった方々や、一緒に過ごした仲間に感謝し、今回の合宿で学んだことを生かして行こうと思います。
(19番  柴田純平 )

一生の思い出
まさか合格するとは思わなかったので、本当に合格槌が来たときにはびっくりした。科学者になりたいという自分の強い気持ちが伝わったかと思うと、とてもうれしかった。

一人で新幹線に乗るのは初めてなのでとても楽しみでわくわくした。そして、これからどんな人と会い、どのような話を聞けるかと思うととても楽しみだった。富士山はとても雄大で、日本1の山の姿はとても印象に残った。実際に初めて富士山に登ってみて、雄大な富士山の中にも大小さまざまな植物が混在している様子が確かめられた。そして、今度は頂上まで登ってみたいと思った。

今、興味があるのは、パソコンだ。これからコンピューターの分野で未知の開発の可能性がある。今回塾の最後には台風と地震も現地で体験したが、自然災害への予知的計算をコンピューターがして、人の命を救ったり、人体のまだわからない病気に対しての診断などの人間に役立つことでコンピューターを開発していければすばらしい事であると思った。

また、他の分野では、コンピューターで新しいゲームを開発したり、今までにない色彩のアニメを作り上げたりなど、いろいろな分野での開発、発展の可能性がある。

今回の講義では、いろいろな分野に興味が持ててとても楽しかった。反面どの分野に自分が進むか迷った部分もあった。

9日間は長いようで短かった。友達とも仲よくなれた。日本最高の講義が聞けて、中学2年の夏休みはとても充実した夏休みになった。お世話になった先生方、本当にありがとうございました。
(21番  竹沢雄貴 )


創造性の育成塾
僕の将来の夢は、宇宙飛行士になることです。

今回の塾では様々な分野の先生がいらっしゃいましたが、どの先生も「自然をよく観察しなさい」とおっしゃっていました。宇宙飛行士になるためにすることにも、それは当てはまると思いました。宇宙に行くためには、まず自分の住む星、地球のことをしっかり学ばなければいけないということを僕は忘れかけていたように思います。

今までの僕は宇宙飛行士になる。ただそれだけを考えていました。でも、先生方の話を聞くことによって日々の生活の中でも、ただ生活するだけでなく周囲の環境をしっかり観察するように努力するようにしています。すると、今までは気づかなかったような事までも見えてくるようになりました。これからの人生の中でもこの精神を大切にしていきたいと思います。

僕がこの育成塾で一番心に残っている話は、人工衛星はやぶさの話です。特にはやぶさが、小惑星イトカワにうまく着陸するための、着陸ポイントの目印になるボールを、無重力の中で跳ね返らないようにイトカワの表面に落とす話を聞いた時は、まさかと思いました。無重力の中でやる作業なのだからさぞ難しいことを考えたのだろうと思いましたが、実はうまくいくやり方を思いついたきっかけはお手玉でした。お手玉のように中を粒状にし、反発力を吸収してしまうという意外にもすごく簡単な方法だそうです。この話を聞いて、僕は一見難しそうに見えても、簡単なところから答えが出ることもあるということを知りました。

僕はこの塾に来たことにより自然を観察することや、基本から考え直したりすることだけでなくもう一つ最も大切なことも学びました。それは友達との助け合いです。一番その力が発揮されたのはパスタで橋作りのときです。一人がパスタを支え、もう一人がのりでつける。二人いるからできましたが、もし僕が一人でしていたらできなかったと思います。だからやっぱり、どんなことでも一人でしないで皆で助け合うことも大切だと思います。

日々の生活の時から自然を観察し、難しそうでも時には考え直し、一人でするだけでなく、皆で助け合う。

この三つのことを僕はこの塾で学ぶことができて本当に良かったと思います。このことを忘れず一歩一歩、宇宙飛行士に近づいてゆきたいです。
(22番  田中惇雅 )


創造性の育成塾に参加して
今回、創造の育成塾に参加するきっかけを作ってくれたのは、初日の授業を担当してくれた日野学園副校長の山口晃弘先生にこの塾の内容のお話を聞いて、参加したいと強く思ったからです。合宿では、毎日、お名前でしかうかがった事のないような著名な先生方たちの授業や、実験を受ける事ができたのはとても貴重な体験となりました。

その中でも特に印象深く残っているのは、2人の先生の授業と実験でした。

一人目の先生は、北澤宏一先生の授業です。実際に課外授業でリニヤモーターカーの試験走行を見学できたり、この原理である『超伝導』の話と実験をしていただきました。基本として、電気抵抗の事を中学の授業で習った事よりも深い内容であり、いままで知らなかった事がとても多くありました。実験では、超伝導の3つの能力の中で液体窒素を使い超伝導体と磁石を浮かせる『マイスナー効果』。この現象は、磁石と冷やした超伝導物質が反発するのに引きつけるという不思議なものでした。はじめて見たときには、理解できませんでしたが、先生がくれたヒントで気づくことができました。

2人目の先生は、中村日出夫先生の『凧を作って航空写真を撮ろう』の授業です。空高く舞い上がる凧は、古くから世界中でさまざまな使い方で風の力を活用していることを学びました。実験工作では、まず、原理を理解するためにシンプルな凧を作りました。自分の凧は、はじめ糸のバランスがずれていたために、くるくる回って落ちてしまいましたが一回の調整でうまく風に乗って上げることができました。つぎには、4人グループで航空写真を撮影できるサイズの大きな凧に挑戦。先生の基本設計をもとにそれぞれ役割分担して、スムーズにできあがりました。カメラなしの段階ではうまく上がるのですが、カメラがわりのペットボトルを取り付けて上がる時にタイミングがつかめずにタイムアウト。凧でカメラを上げることはできず残念でしたが、先生の撮った航空写真を見る事が出来てよかったです。 

今回の塾では、さまざまな講師の先生方と多くの中学校の先生方にサポートしていただきました。

この9日間は、とても充実していて、規則正しい生活と授業内容では一生に一度の体験だったと思います。そして、今まで知らなかった様々なことを理解する事に、確実に力が付いたと思います。
(23番  新関博之 )


創造性の育成塾
今回の創造性の育成塾のテーマは「発明・発見」ということで、物理・化学・生物から宇宙開発・数学に至るまで、とても幅広い分野の授業を受けさせていただきました。

合宿前半は、著名な先生方のご講義が中心でした。特に心に残った授業が五つあります。

一つ目は、軽部征夫先生のバイオテクノロジーについてのご講義です。僕は今まで、遺伝子や医療について関心を持っていたので、今まで以上に興味がわきました。

次に、榊原定征先生の炭素繊維についてのご講義です。僕が普段使っている車いすにも利用されることがあることは知っていましたが、釣り竿やゴルフクラブ、さらには航空機にまで利用されていると知り、とても驚きました。また、実際に触って鉄との違いを体験でき、とても面白かったです。

三つ目は、的川泰宜先生の、日・米・露の宇宙活動についてのご講義です。的川先生は、「日本が独創で世界に貢献する時代」と言っておられ、僕は少し使命のようなものを感じました。また、宇宙についてさらに興味がわきました。

四つ目は、北澤宏一先生の、リニアモーターカーについてのご講義です。リニアの仕組みについてのお話や、超伝導の力を体感する実験などを通して、雲の上の技術だと思っていたリニアモーターカーを身近に感じることができました。

五つ目は、塩川正十郎先生のご講話です。ご自分の経験や、それを基にしたお考えについてのお話で、非常に感銘を受けました。特に、本のかさ増しのエピソードでは、日頃あまり意識していなかった親の温もりをふと感じました。

合宿後半は、実験が中心でした。液体窒素を使った定番の実験から、味覚についての実験、パスタで橋作り、放射線の観察・測定など、普段あまりできないような発展的な実験を通して、今までよりもさらに理科を好きになりました。

この九日間、一流の先生方の授業を受け、一流の技術に触れる中で、一流の考え方を学ぶことができました。そして初めて、自分の、人類の、地球の将来について具体的に考えました。本当に充実した、最高の九日間でした。

これからも、好奇心を大切にして、広い視野で物事を見るようにし、様々なことに挑戦して、自分の可能性をどんどん広げていきたいと思います。
(24番  西尾宗一郎 )
   
   

 


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