授業内容
4限目は、理科の達人先生・小林輝明先生による燃料電池の実験。
燃料電池は、水の電気分解の仕組みを逆転させ、酸素と水素から水を合成することで、電気を発生させています。
まずは塩化パラジウム水溶液にクエン酸を混ぜ、電極となるスチールウールをメッキ加工。注射器の筒部分はタッパーに固定してゴム管と三方活栓をつなぎ、水素と酸素のタンクに使います。電解液は、アルカリ溶液の代わりにインスタントコーヒー溶液を使用。注射器のタンクにニッケル線をつないだスチールウールをつめ、電子オルゴールをつなげれば装置は完成です。
-電極側に水素、+側に酸素を注入して実験開始!
電流が流れればオルゴールが鳴るはずですが、教室のどこからも聞こえてくる様子がありません。理由は、電解液のコーヒーが、通常使う素材よりも電気を通しにくいとのこと。
そこで今度は2つをつなげ、水素と酸素を動かしながら再実験です。
ところがこれでも鳴りません。
2つが4つ、4つが8つと試していくうちに、ついには教室中の装置が大集合。しかし、接続のどこかに問題があるらしく、残念ながら実験は終了してしまいました。
新エネルギーとして期待されている燃料電池。実験後、小林先生は、様々な国のエネルギー事情を挙げて比較しながら、エネルギー自給率4%という日本の現状を解説。
また塾生には「燃料電池は逆転の発想から生まれた。創造性には逆転の発想は大切な要素」とエールを送り、合宿中の空き時間で実験を続けられるようにすることを約束しました。
【追記】
燃料電池実験の再チャレンジは、8月9日の「まとめの時間」に、コーヒーの濃度を上げて行われました。今度はみんな大成功!
授業はストリーミング動画で公開中。ぜひご覧下さい。
講師プロフィール
「理科の達人先生」文部科学大臣表彰 宇宙航空研究開発機構 理事長賞 受賞