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8月9日の時間割 2時限目

 

10:30~12:00

外村 彰(とのむら あきら)先生

(日立製作所 フェロー)

講義「好奇心があるから前へ進める」 

授業内容

日立製作所で「見えない世界を見る」電子顕微鏡の研究を続けてきた 外村 彰 先生の講義です。
子供時代は体が弱く、天井の木目模様を見ながら木の立体像を想像したり、水の波紋や昆虫を観察するのが好きだったという外村先生。

まずは、蝶の複眼のひとつひとつまで見える電子顕微鏡の写真と仕組みを紹介し、光よりも波長の短い電子線を使えば、光学顕微鏡では見えないものを捉えることができると説明しました。


その皮切りに「電子が波として振舞う様子を見たい」と、20代の頃、電子の存在を「波紋」として捉えた美しい写真を紹介。
粒子と波の両方の特性を持つ「量子学」の世界を捉え、後に「科学史上最も美しい実験」に選ばれた、電子の二重スリットの実験による電子の干渉縞や、磁力線の作る等高線のような干渉縞、超電導体内の磁束量子の「渦」の写真など、外村先生の「挑戦」の歩みを写真と解説でたどりました。


外村先生は、名古屋大学 上田良二教授からの「こんなことで満足してはいけない」という激励の手紙を引用し、プロジェクトを10年単位で進められる環境がなくなりつつあるが、30年~50年努力できる、思い切ったテーマに挑戦してほしい、と塾生にエールを贈りました。

授業はストリーミング動画で公開中。ぜひご覧下さい。

→当日使用された資料をダウンロードする

講師プロフィール

東京都出身。物理学者。工学博士。理学博士。独立行政法人理化学研究所 フロンティア研究システム単量子操作研究グループ グループディレクター。 東京大学理学部物理学科で有馬塾長に師事。ミクロの世界の不思議な法則“量子力学”を学び、虜に。大学を卒業後、(株)日立製作所に入社。「量子の世界を見てみたい」との思いを胸に、45年間にわたって電子顕微鏡の研究に従事。電子線の干渉による顕微鏡像を得る「電子線ホログラフィー」で先駆的な業績を挙げ、世界で初めて実用化に成功。他にも強磁性体中の磁力線の直接観察、超伝導体中の磁束量子が移動する様子を世界で初めて観察するなど、電子顕微鏡学で大きな業績を挙げている。日本学士院恩賜賞。文化功労者。日本学士院会員。