8月4日 (土) 3時限目

 

10:30~

野依 良治

独立行政法人 理化学研究所 理事長、 名古屋大学特別教授
(ノーベル化学賞 受賞者)

講義 

「君たちの未来と科学」

 

【授業レポート】

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まずは、サイエンス・科学とは-というテーマからスタート。
化学とは物質の科学である。として、
「化学で、森羅万象を分子・原子のレベルで理解することが出来る。さらに、新しい化学反応を発明し、新たな物質を作ることが出来る。化学とは単なる観察ではなく、無から有を作る価値創造の科学である」。

 

そして、話題は野依先生の研究へ。
「私は、右と左の違いについて研究してきました。小さな違いのように感じるが、大きな違いです。」

 

化学式と模型を示しながら、「左向きと右向きの違いで、薬になったり毒になったりする。こういうのが私の仕事なんです。」と前置きし、ノーベル賞を受賞した不斉分子触媒反応などについて説明。
最初は評価をされなかったというこの発見が、現在では医薬品など生成はもちろん、マラリア防止の活動などに応用され、世界中で役立てられていることについて、「事実の発見より、価値の発見が大切。私は若いころに“事実”の発見をしたが、人が“価値”の発見をしてくれた。」

 

「今までの科学技術は、生活の利便性や経済成長のためにあった。しかし、時代は変わりつつあり、水やエネルギー、環境、そして世界の貧困を解消することが課題だと思う。これらを解決するには、科学技術がなくてはならない。」と話し、
「今日の話は、前の世紀に生きた科学者の話です。将来の皆さんの役に立てばと思います。」と締めくくった。

 

 

塾生からの多くの質問に答えてくださった野依先生。
さらに、塾生にノーベル賞のメダルを見せてくださるというサプライズプレゼントもあった。

 

 

 

 

【講師ご紹介】

1938年 兵庫県生まれ。工学博士。
1963年 京都大学大学院工学研究科修士課程修了。京都大学助手を経て、名古屋大学助教授。ハーバード大学に博士研究員として渡米、帰国後、1972年に名古屋大学教授に就任。2003年より現職。
1998年文化功労者、2000年文化勲章受章。法王庁科学アカデミーおよび日本学士院会員、全米科学アカデミーおよび英国王立協会外国人会員、中国科学院外国籍院士。
2001年「不斉合成反応の研究」により、K・バリー・シャープレス教授、ウィリアム・S・ノールズ博士とともにノーベル化学賞受賞。