8月4日 (土) 6時限目

 

16:40~

松田 良一

東京大学大学院 総合文化研究科・教養学部教授

講義・実験

「生き物の再生 ―プラナリアの再生実験①」

 

※8月8日 (水) 6時限目の授業に続きます。 

 

【授業レポート】

「再生生物学への招待」と題した松田先生の講義と実験。イモリなどの有尾両生類に見られる再生能力があれば、たくさんの病気や怪我に苦しむ人が救われるとして、落馬事故によって全身不随になった米国の俳優、C・リーブの事例を紹介。まずは再生医療の話から講義を始めた。

 

植物のベンケイソウやイモリの腕の再生が、時間の経過と共にどのように進むのかをユーモアたっぷりに紹介。

 

 

人間でも一卵性双生児は、受精卵の分裂の過程で2つに分かれて成長した結果生まれてくる。その過程には、イモリなどと同じ再生能力があると考えられている。再生に必要な幹細胞は、人間の骨髄にもあることが発見されている。

 

 

 

非常に原始的で、強い再生能力を持つ扁形動物プラナリアについて紹介。2つに切っても生きているため、自分自身を切り離して無性生殖でも増える。体中に張り巡らされた消化管が、摂取した栄養をそのまま各細胞に送り届けるため、消化組織はない。

 

 

 

プラナリアの入ったシャーレを覗き込む。頭の上部に並んでいるつぶらな眼をまずは観察。軽く刺激を与えると、体を伸ばして泳ぎ始めた。

 

 

 

プラナリアをろ紙に乗せて3つに切り離す。頭を切られた状態でも、それぞれが逃げようと伸び縮みする。切断面は黒くなり収縮した。

 

 

 

切片はそれぞれ別々の容器に入れ、これから5日間でどのように再生していくかを観察する。

⇒動画で授業を見る

 

 

 

 

【講師ご紹介】

東京大学大学院総合文化研究科・教養学部教授。
専攻分野は筋肉の生物学。ニワトリ胚を材料に骨格筋の発生を研究。筋肉の再生に活躍する筋衛星細胞に関する研究や筋ジストロフィー治療薬の研究を行っている。治療薬は来年度には臨床試験(治験)を行う予定。
国立精神・神経センター筋ジストロフィー研究班幹事。国際生物学オリンピック日本委員会コーディネーター。教養学部主催「高校生のための金曜特別講座」を担当する教養学部社会連携委員長。
平成24年度 日本動物学会「動物学教育賞」受賞。