8月8日 (水) 4時限目
14:30~ 中村日出夫 JAXA 宇宙教育センター 顧問、 全国中学校理科教育研究会 顧問 実験 「コヒーラ受信機と無線通信」 |
【授業レポート】
恐らく国内の中学生が行う実験としては初めてだろう、と授業を始めた中村先生。科学で解明できていることは全体の3%ほどに過ぎない。知らないことを知りたいと思うこと、不思議なことに「好奇心」を持つことが大切だと語りかけた。
「身近なところに不思議なものはある」中村先生がライターのスイッチを押すと置いてあったLEDライトが点灯した。これはライターから電波が出ているからだ。電波とは電磁波のうちでも周波数が低いものを指す。
コヒーラ受信機を作ってみる。ドレッシングカップにアルミ箔で電極をつくり、アルミ箔の球をカップの中に入れる。LEDに3Vの電池をつなぎ、クリップでアルミ箔の電極に接続した。
送信機は、ガスを抜いたライターの圧電素子に電線をつけて作る。'火花送信機'は、スイッチを押すと火花(電磁波)が電線を通して放電される。
(↑動画を再生できます)
受信機の近くで火花で送信すると、LEDが点灯する。どこまで受信することができるか、色々な距離で試してみる。
中村先生は、コミュニケーション手段の歴史について解説し、火花送信機を使った通信の例としてタイタニック号で使われたモールス信号を紹介。今や世界と交信する手段としてだけでなく、宇宙開発においても無線通信が大きな役割を果たしていると述べた。
身の回りに不思議なことはたくさんある。科学は自然の観察から始まる。中村先生は「疑問が科学の出発点」として、ぜひ不思議だと思うことを見つけて熱中してほしい、熱中する人の姿が世界を元気にする、と塾生たちにエールを送った。
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