8月9日 (木) 4時限目

 

14:30~

並木 雅俊

高千穂大学人間科学部 教授、NPO物理オリンピック日本委員会 副理事長、日本工学会 フェロー

講義

「力学物語 ―ガリレオ、ケブラー、デカルト、そしてニュートンに学ぶ― 」

 

【授業レポート】

 

 

並木先生の講演テーマは、
「力学物語 ~ガリレオ、ケプラー、デカルト、そしてニュートンに学ぶ~」

 

 

アルキメデス、アリストテレス、プトレマイオスといった紀元前の知について、物理チャレンジの理論問題を通じて紹介。現在の科学は、過去の偉大なる知の累積的発展によって築かれている。優れた科学は、特殊性、局所性、断片性による生活知から、一般性、総体性、体系性をもった知によって我々の誤った認識を正してきた。

 

 

ヨハネス・ケプラーは、コペルニクスやティコなど、これまでの天文家誰もが、 「円」と「一様な回転(等角速度の回転)」に固執していた「円」の呪縛を解いた。「惑星は太陽を焦点とする楕円軌道上を運行する」(第1法則)ケプラーの法則だ。

 

 

 

近代科学の父、ガリレオは、「実験」を方法として導入し、 「自然は数学の言葉で書かれた書物である」として、 数学で自然現象を表現した最初の人。
伝統をひっくり返し、科学上の自らの考えが正しいことを示すためなら論争をいとわなかった。

 

 

「われおもう、故にわれあり」 ルネ・デカルト


 

 

 

最後に、ノーベル物理学賞を受賞した朝永振一郎の言葉を紹介して講義を終えた。
「ふしぎだと思うこと、これが科学の芽です。よく観察してたしかめ、 そしてよく考えること、これが科学の茎です。
そうして最後になぞがとける、これが科学の花です。」

 

 

 

※講義動画の公開は終了しました。

 

 

 

【講師ご紹介】

著書:
『知っておきたい物理の疑問55』(共著:講談社ブルーバックス) 『大学生のための物理入門』(講談社)『文明開化の数学と物理』(共著、岩波書店) 『教科書にでてくる物理学者小伝』(丸善) 『ノーベル物理学賞』(ポプラ社) 『星と宇宙の物理学読本』(丸善) 他
訳書:
『明解ガロア理論』(共訳、講談社) 『アインシュタイン奇跡の年1905』(シュプリンガージャパン) 『宇宙の発見』(丸善) 『アインシュタインと時空の旅』(丸善) 『ダークマター』(丸善) 他
DVD教材:
『リメディアル☆フィジックス』(メディア教育開発センター) 『理科・物理実験100撰』(JLGジャパンライム)