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自分で作る温泉卵
【今日のひとこと】 2008年3月4日

卵をゆでると、固まってゆで卵になります。これは卵のたんぱく質が熱を加えることで性質が変わり、固くなるという変化が起きるためです。しゃぶしゃぶ用の牛肉も湯に通すと固くなりますよね。牛肉もたんぱく質を多く含むので、同じような変化が起こります。

ゆで卵には、白身も黄身も固まっている「固ゆで卵」、白身は固いるのに黄身はまだ柔らかい「半熟卵」、白身は柔らかいままなのに黄身が固まっている「温泉卵」があります。どうして、こんなに違うゆで卵ができるのでしょうか。

それは、卵の白身と黄身で固まる温度が違うからです。白身は約80℃で固まるのに対して、黄身は約70℃で固まってしまいます。そこで、温度を約70度に保ってゆでると、黄身だけが固まっている温泉卵ができます。

どんぶりに熱湯を入れて、温度計ではかりながら水を加え、70℃になるようにします。そうしたら卵を入れます。お湯が冷めてきたら、熱湯を追加すれば大丈夫。15分から20分後には温泉卵の完成です。

「温泉卵器」という名称で温泉たまごを作る家庭用電化製品が実際に販売されています。価格は数千円。キャッチコピーは、
「温泉に行かずに温泉たまごを食べられます。温泉たまご好きに朗報です!作るのが難しかった温泉たまごをご家庭でお作りいただけます。半熟やゆで卵もお作りいただけるので便利です」
というもの。

我が国には、温泉卵好きが多いせいか、あるいは、上手に作るのは難しいということが広く知れ渡っているせいか、このような電化製品ができたのでしょうね。温泉たまごづくりは、コツさえわかれば、難しくはありません。約20分、ていねいに温度管理さえしっかりできれば、だれでも上手に作ることができます。失敗しても、食べてしまえばいいのです。

創造性の育成塾の生徒である皆さんには、是非、一度は挑戦してみてほしい課題です。
(山口晃弘・品川市立小中一貫校日野学園主幹)