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溶解度・飽和の不思議
【今日のひとこと】 2008年3月6日

中学1年で、水溶液・溶解度について学習した際、100gの水に食塩(塩化ナトリウム)は約36g溶け、この限界の量まで溶けきったものを飽和水溶液ということを習ったことと思います。

では、まず100gの水と36gの食塩を用意し飽和水溶液を作ってみましょう。もうこれ以上溶かすことのできない状態になっているわけですね。授業でも考えたかもしれませんがここで一度、水の中に溶けた物質がどのようになっているか想像してください。

次に20gの砂糖(ショ糖)を用意し、この飽和した食塩水に入れかき混ぜてみましょう。すると……

実験後、このときの水の中の状態をぜひ想像してみてください!

(実際に実験するときは食塩36gというとかなりの量なので上記の半量でやるとよいでしょう。グラスに水50gと食塩18gを入れ、できる限りがんばってかき混ぜましょう。しばらくがんばって底にわずかに食塩が残っている状態で、底の食塩を除いた上澄み液を別のグラスに移しこれを飽和した食塩水と捉え、この中に砂糖10gを入れてかき混ぜましょう。)

資料集などで溶解度を調べた上で、学校の先生にお願いし、危険の無い範囲で、食塩と砂糖以外の溶質ではどうか、溶質を2種類でなく3種類にして実験してみるなど、さらに試してみるのもよいでしょう。
(牧野 崇・品川区立荏原第一中学校 教諭)