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サクラとは思えないサクラ―カンヒザクラ
【今日のひとこと】 2008年3月14日

 
今日、学校で満開のサクラを見かけました。きれいだと思い、普通のサクラとどこか違っていると思ったら、友達が「それは花が下向きに咲いているからでしょう」と言いました。ほかの人も、台湾の桜は花びらも日本と違い、濃いピンク色だからでしょうと言っていました。何故かと聞いても、みんな首を振るだけで、理由を知りませんでした。

家に帰って早速インターネットで調べてみたら、私が見かけた桜はカンヒザクラという品種でした。カンヒザクラは“寒緋桜”と書き、ヒカンザクラとも呼ばれていますが、他に“彼岸桜”もあるそうなので、混同しないように、一般的にはカンヒザクラと呼ばれているそうです。


ほかの桜より早く、寒い季節から咲き始め、緋紅色の花が咲くので、“寒緋桜”と呼ばれています。台湾語では“山櫻花”と書き、“山の桜”の意味です。カンヒザクラの原産地は台湾ですが、沖縄でも野生種が見られます。亜熱帯性の桜で、特徴は深紅色の下向きの花です。5~7mになると書いていましたが、私が見た桜の木は2mぐらいでした。



カンヒザクラの花は満開でも花弁が半開きです。色は火が燃え立つような深紅が多いので、カンヒザクラを見たとき、とても桜とは思えなかった人もいるそうです。私自身も、桜とはソメイヨシノのような白に近い、淡いピンクばかりだと思っていました。それだけではなく、花の形も下向きで、釣り鐘を束ねたような花房になっているところも、私が知っているサクラと違っていました。


私の推測では、カンヒザクラの花が全開しないのは、三月から台湾で梅雨(つゆ)が始まるので、釣り鐘の形で、風や雨を防いで、生き残ってきたのだと思います。

カンヒザクラは散るときも半開きのまま枝を離れるそうです。花びらは散らず、椿のように花が落下するんでしょうか。私はカンヒザクラが散るところを見た事がないので、今度その様子を観察してみたいと思っています。
(姜潔玲・2期塾生【台湾】)