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「共存~共に生きていく、共に人間らしく存在していく」という問題を考えてみませんか
【今日のひとこと】 2008年4月11日

今、私たちが住んでいる時代は、今、東京で手に入る情報が、地球の裏側のブラジルでも同時に手に入るというように、地域の境も、国の境も越えて情報が飛び交い、人々が行き交う、世界中の人々が近い、近い、緊密な関係にある、そんな時代なのです。

他方、私たちの住む日本には、天然資源もなく、多くのものを世界の多くの国々から輸入しなければならない、つまり、私たち日本、日本人は、世界の多くの国々に依存してはじめて生きている存在であるということを、そして、仲良く友好関係を維持していかなければ生きていけない国であることをしっかりと認識しなければならないと思います。「日本人だけで・・・」という発想は通用しない時代なのです。

では、この地球上に、日本人以外にどんな人々が住んでいるか、生きているか、私たち日本人とどのような関係があるのかということを考えたことがありますか。

地球上には、700~800の異なる種族が、200以上の国々が存在し、どの種族も、どの国も、それぞれの持っている歴史も、文化も、信じているものも、言葉も、価値観も、生活習慣もみな違っているのです。しかも、世界の人口は約64億人といわれていますが、私たち日本人のような豊かな生活ができているのは、その中のほんの10億人(15%)で、逆に、1日100円以下の生活しかできていない人々が15億人(23%)もいるといわれています。(5秒に1人の子供が飢餓で死亡している。毎日40000人の人が、飢餓、栄養失調、感染症で死亡している)

私たちは、同じ人間として地球上に生まれてきながら、このような状況に置かれている人たちがいることを、背景を異にする人たちのことに関心を持ち、知る努力をし、知った上で、自分はどのような生き方をしていったらいいか、日本人の一人として、アジア人の一人として、そして、また、地球上に住む一人の人間として、どういう人生を送っていったらいいかを考えていくと、きっと、境遇の異なった人たちと、また、背景の異なった人たちとお互いに人間らしく生きていくためにはどうしたらいいか、つまり、「共存していく」という問題の大切さがわかると思います。
(木全ミツ・NPO法人JKSK理事長)