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山形の穴窯焚き
【今日のひとこと】 2008年5月08日

 
穴窯
山形市の窯元で、先日年に一度の穴窯焚きが行われました。4日間、窯の火を絶やさずに焚き続けるものです。現在はガス窯が一般的で、手間がかかり煙が出る穴窯はほとんど使われないといいますが、やはり穴窯ならではの魅力も。

初日から2日目朝にかけては、窯を温める「あぶり」の段階。800度ほど。その後、1300度まで温度を上げ、寝ずの番で火加減を調節しながら焼き上げます。

窯の中の酸素を薄くする「攻め焚き」と、窯の中を飛ぶ「灰」が、焼き物に独特の表情を与えるそうです。

 
火をくべる
「窯の中の酸素を薄くする」のは、器一つ一つの粘土の中に含まれる酸素を十分に燃焼させるため、だとか。窯の入り口を狭くして、空気が入らないようにしつつ、火が消えないように焚き続ける。黒い煙をモクモクと出し続けながら、寝ずの番で焼き上げるそうです。

写真では十分に伝わりませんが、やはり、ガス窯と穴窯の器では深みが違うな~と感じました。この「深み」は、多くの先人達の、経験や知恵の積み重ねなのでしょう。


穴窯(右)とガス窯(左)の作品
(松田明子・TUY(テレビユー山形)報道デスク)