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農業体験型修学旅行
【今日のひとこと】 2008年5月22日

先日、修学旅行に行ってきました。

修学旅行と言っても、京都や奈良などの観光に行くのではなく、地方の農家の方々の家に泊めていただき、2泊3日で農業体験をするというものです。修学旅行で、農業体験をすると聞いた時は少し驚きましたが、今では、本当に充実した楽しい修学旅行だったなと思っています。そこで、今回はそんな「農業体験型修学旅行」の一部を紹介したいと思います。

農家には4人班で泊まり、それぞれ田植えや畑仕事、牛の世話、果物や野菜の手入れ・出荷などをしました。そして僕の班は、田植えと畑仕事をやる農家に泊まりました。

最初は、キャベツの苗を畑に植える作業をしました。畑は、昔、棚田だった場所を畑にしたらしいので、坂が急で、キャベツの苗を一輪車で運んだだけでかなり疲れてしまいました。その後は、堆肥(最近では人間の糞が使われているそうです)と化学肥料を撒いて耕し、キャベツの苗を植えて、最後に根を食い荒らす土中の虫を除けるために薬のようなものを撒いて、初日の作業を終了しました。

次の日はまず、キャベツ、レタスなどの苗を育てるために種を蒔きました。そこで、初めてキャベツやレタスの種を見たときは、びっくりしました。「種はこんな形だったんだ」と。特にレタスの種は本当に薄く、「これが種なの?」と思うぐらいでした。

 
キャベツの種   レタスの種

次に、「実際にトラクターを運転してみないか」と言われたので、やってみました。スピードはあまり速くないので、「楽勝、楽勝」という感じで運転していたのですが、その後に農家の方が、「本当にトラクターを使って作業をする時は、急な斜面や凸凹した道を通るから、バランスが崩れて転倒して死に至ることもあるんだよ」と言われた時には、「ゾクッ!」としました。

 
トラクター(後ろから)   トラクター(横から)

それから、近くの竹薮に筍採りに行きました。僕は今回の農業体験は初めてのことばかりで、この筍採りも初めてでしたが、僕達が行ったところでは丁度、今頃が旬の時期で、大きくて美味しそうな筍が出ていました。また、この日の前日には雨が降っていたので、“雨後の筍”という言葉通り、周りは筍だらけになっていました。

 
竹薮の外に生えていた筍   竹薮の中に生えていた筍
(竹は地下に長くて硬い根をたくさん出し、そこからこのように筍が生えてくるため、竹薮から外れたところにも生えてくる)

そしてこの日、最後の作業が田植えでした。僕達がやった田植えは田んぼ全てに植えるのではなく、機械で植えきれなかったところに植える「植え直し」という作業でした。とは言っても、田植えという慣れない作業の上、泥に足をとられたりしたので、結構疲れました。

 

そんなこんなで修学旅行を終えた僕は、今回の農業体験を通して、やはり食糧問題ということについて深く考えさせられました。

僕が泊まった農家の方も、そのことについて真剣に考えているそうで、実際に農業を営んでいる方からお話を聞くことが出来ました。その中で「若者の後継ぎがいなくて、“これから農業を続けられるか”とか、“そのうち田んぼも売らなきゃいけなくなるかもしれない”とか、色んな事が心配だ」ということを一番強くおっしゃっていました。

やはり都会にいると、農業の大切さなどについて、“分かっているようで分かっていない”“関心があるようであまり関心がない”ということになりがちです。しかし、今回の体験を通して真剣に考えなくてはいけないなということがはっきりと分かりました。

だから今回の経験を活かして、食糧問題というものについて、深く考えていきたいと思います。
(福田宏樹【2期生】)