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学ばせてもらうと言うこと |
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今、私の学校の2年生は動物の分野を勉強しています。「今日のひとこと」をみている皆さんの中にも、ちょうど勉強している人がいるでしょう。
この分野でいつもクラスで話題になることがあります。
それは解剖です。「先生、解剖やろうよ!!」という生徒もいれば、「絶対、解剖なんかしたくない」という生徒もいます。みなさんはどちらでしょうか?
悩んだあげくに今年は手羽先の解剖を行いました。 クラスのみんなの反応は「えー、本当にやるの?」というものでした。
そんなこんなで最初は皮や筋肉の触感に戸惑っていましたが、最終的には、ほとんどの生徒が皮をはぎ筋肉と関節の動きの関係を観察する事ができました。
「うわー、凄い」と言いながら何度も関節を動かしている生徒が出て、正直おどろきましたが、筋肉と骨格の関係は実際に見てみると、こんなにも機能的なのかと感心してしまいます。また、手際の良い生徒は、筋肉を取り除き、骨への付き方、骨格のつくりや関節の様子まで観察を終えることができました。
さて、私たち人間は教科書や本に書いてある動物のことをどうやって知ることができたのでしょうか。また、新しい薬や医療技術はどのように研究され生み出されているのでしょうか。
安心して私たちが生活できる裏には、献身的な人々や、多くの動物たちの犠牲の上に成り立っていることを忘れてはいけません。たしかに必要だからと言って人間のために生物の命を犠牲にしていいのかという思いもありますが、もし解剖するという貴重な機会があったなら、命を粗末にしないよう最大限隅々まで観察してください。教科書だけでは分からない事や新しい発見が必ずあるはずです。
そして、それが真剣に学ぶということだと私は信じています。 |
(北田腱・練馬区立八坂中学校教諭) |
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