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国際生物学オリンピックつくば大会に向けて

【今日のひとこと】 2009年01月08日

明けましておめでとうございます。

昨年の生物チャレンジ2次試験および3次試験の際には、たくさんの塾生の皆さんから応援をいただき、本当にありがとうございました。おかげさまで、目標だった国際生物学オリンピック(IBO)つくば大会の日本代表に選ばれることができました。

昨年末には、僕たち代表メンバーを特訓してくださる「特別教育」の第1回目がさっそく行われ、自分の知識も実験の技術もまだまだ不十分であることを改めて思い知らされました。つくば大会までに残された時間はおよそ半年、あせらず着実に勉強を積み重ねていきたいと思っています。

これまでは、ただ生物が好きだ、生物学オリンピックに出たいという自分の気持ちのままに勉強してきましたが、代表となった今、僕にはつくば大会で良い成績を残すために最大限の努力をする責任があります。また、良い色のメダルを取って、IBOの役員の先生方や、事務局の皆さん、学校の友人や先生たち、大阪市立自然史博物館の学芸員の先生方や、コケサロンのメンバーの方々、そして創造性の育成塾の塾生とスタッフの皆さんなど、たくさんの人たちに喜んでもらいたいという色気もあります。「日本初の金メダルを取ったら、かっこええやろなあ」という自己顕示欲も、当然あります。そんなさまざまな思いを渾然一体として持ちつつ、僕は精一杯勉強します。

僕たちのように科学オリンピックを目指してがんばる高校生たちを「科学のアスリート」と呼ぶ人もいます。本物のアスリートが「練習は裏切らない」と言うのをよく耳にしますが、確かにそうだなあと思います。僕も、地道な勉強や実験の積み重ねが良い結果をもたらしてくれることを実感しています。

それに、もともと生物が好きなわけですから、勉強も実験も苦労ではありません。本を読めば、これまで知らなかったことがわかって「なるほど!」と感動しますし、実験を何度もやると、腕が上がってきれいなデータを取れるようになり、嬉しくなります。時には怠けたいとか遊びたいとか思うこともありますし、学校の宿題やテストの勉強に追われているときには大変なこともありますが、基本的に楽しいです。昨年末に行われた日本代表のための特別教育でも、行く前は「遠く(千葉県)まで大変だな」とか「ついていけるか不安」などと思っていましたが、実際に参加してみると、朝から晩まで生物漬けの3日間は確かにしんどかったものの、とても楽しくて、ますます生物を勉強したいという気持ちが強くなりました。

日本代表になってから、たくさんの方が「つくば大会でがんばってね」と応援してくださいます。今は笑顔で「はい、がんばります」と答えることができますが、本番が近づいてくるときっと大きな緊張を感じるようになるのだろうと思います。でも、念願の日本代表としてIBOに参加できるからこそ、その緊張感も生れてくるのです。学校の先輩で、他の科学オリンピックに参加された方の手記を読むと、「今までの人生で最高のイベントでした」と書かれていました。僕にとっても、IBOつくば大会は今までの僕の人生で最高のイベントになるだろうという予感があります。せっかく与えていただいた貴重な機会ですから、緊張感も含めてつくば大会で経験することすべてを全身で吸収し、将来に向かって成長するための栄養にしたいと思っています。

7月18日のつくば大会表彰式で、皆さんに笑顔をお見せできるよう、がんばります。

(今年の干支にちなんで、ウシオギボウシゴケの写真を添付します。)

ウシオギボウシゴケ(出典:平凡社「日本の野生植物コケ」PL.45)
(中山敦仁・1期塾生)