_blank
     

スターリングエンジン

【今日のひとこと】 2009年04月07日
先日、愛媛の松山工業高校で「スターリングエンジンで動く車を作ろう」という催しがありました。

スターリングエンジンとは、スコットランドのスターリングという人が考え出したエンジンで、外燃機関の一種です。外燃機関というのは、シリンダー内の空気を外部から加熱(もしくは冷却)する仕組みのもので、したがって熱源は何でもかまいません。発明されたときは、爆発事故を起こすことのあった蒸気機関に代わるエンジンとして注目されましたが、しばらくして、ガソリンエンジンが発明されると、次第に姿を消していきました。

しかし、スターリングエンジンは熱を運動エネルギーに変える効率がとてもよいので最近再び注目を浴びています。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%83%AA%
E3%83%B3%E3%82%B0%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%82%B8%E3%83%B3


写真は完成した車です。左に向かって走ります。少し複雑ですがその動く仕組みを説明したいと思います。(下の説明でのタイヤとはすべて写真右のCDのことです。)

(1)まず、試験管の先(底)を加熱します。こうすることで試験管の底側半分が「熱い側」、試験管の口側半分が「冷たい側」になります。
(2)試験管の空気が膨張し、チューブを伝わってピストンを動かします。
(3)それによって右のタイヤ(CD)が回り、
(4)連結している左のタイヤも回ります。
(5)すると、左のタイヤにつながっているスチールウールが試験管の先、「熱い側」に移動するので、
(6)試験管の先にあった熱い空気は試験管の口付近、「冷たい側」に移動します。
(7)その空気は試験管の「冷たい部分」によって冷され、収縮します。
(8)そして、その試験管内の空気の収縮によって、チューブでつながっている右のピストンが動きます。
(9)それによって右のタイヤが回り、
(10)連結している左のタイヤも回ります。((4)の状態からは180度回転しています。)
(11)左のタイヤにつながっているスチールウールが試験管の口付近、「冷たい側」に移動するので、
(12)試験管の「冷たい側」に移動させられていた空気は再び「熱い側」に移動します。
こうしてエンジンは(2)の状態に戻り、回転を続けます。

少々複雑ですが、これが結構気持ちよくまわるのです。

上にも述べましたが、スターリングエンジンは一度は忘れ去られたものの、熱源を選ばず(人の体温で回るものもあるそうです)高効率なので、環境に負荷をかけないエンジンとして最近注目されています。温故知新という言葉がありますが、スターリングエンジンはそのよい例といえるのではないでしょうか。
(野田 康平・3期塾生)