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「創造性の育成塾」と物理オリンピック
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先日、僕は「第6回全国物理コンテスト 物理チャレンジ2010」に参加しました。
今年の物理オリンピックは、実験課題レポートが「氷の密度を測る」というもので、学校のクラスメイトと共に放課後物理室で実験を繰り返し、レポートを作成しました。油の中に氷を沈めるというシンプルな方法でしたが、0.94という近似値を出すことができました。
そして、6月20日に理論問題コンテストを東大で受けました。問題はとても難しく、僕には理解できない問題も多くありました。しかし、重力加速度の違いによる振り子時計の誤差を求める問題などは、難しくて会場では完全にあきらめていたのですが、家に帰ってから時間をかけて解いてみると少しずつ理解することができ、面白い問題だな、と思いました。また、中には今まで習ったことや本に書いてあったことを応用すれば解ける問題もあり、解いていて楽しかったです。
昨年参加した「創造性の育成塾」では、科学オリンピックについての話を何回か伺いました。家に帰ってから過去問を見てみると、どの問題も難しくて、僕が参加するような機会はないと思っていました。しかし、学校でクラスメイトと話していた時、昨年の講義を思い出してクラスメイトと共に参加することを決めました。密度を測り始めると測定誤差が大きく、どうすれば誤差が少なくなるかを考えていると、物理チャレンジには関係なしに実験そのものを楽しめるようになりました。
物理チャレンジを受ける前の自分と受けた後の自分を比べてみると、科学に対する考え方、取り組み方と共に大きく変わったことが実感できました。
理論問題が終わり、東大を歩いていた時、昨年育成塾で教えていただいたクーベルタンの「勝つことが大切ではなく、参加することが大切だ。」という言葉を思い出し、本当にそのとおりだと思いました。
今年は理解できない問題も多くあり、実験でも最後まで測定誤差が残ってしまいましたが、これからも勉強を続け、毎年参加していきたいと思います。 |
(伊知地
直樹・4期塾生) |
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