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忍耐と研究 ~創立140周年記念講演で感じたこと~

【今日のひとこと】 2011年11月2日
11月1日、僕の通う開成学園が創立140周年を迎え、記念式典が行われました。
この中で、開成の卒業生であり、英・エディンバラ大で人工知能の研究をして、現在は東大で精密機械工学の教授をしていらっしゃる新井民夫先生が講演なさいました。 先生は、RoboCup(ロボットによるサッカー) のAIBOに搭載されている人工知能についてお話しされました。

AIBOは、RoboCupに勝つために必要最小限の知能がプログラムされています。そんな中、適切な動き(ボールをとり相手ゴールへ持っていく)をするためにはどういうシチュエーションにおいてどのような動きをするべきか、ということを表す「状態行動地図」をロボットに読み込ませなくてはいけませんでした。

この状態行動地図は膨大なデータ量で、普通のパソコンでは計算にとてつもない時間がかかるため、当時、世界屈指の性能だったコンピュータを使ってやっと1日かかって作成を終えました。必要最小限とはいえ、このように苦労したことに驚きました。

他にも、必ずしも意図した動きをしないだとか、記憶容量が足りないなど、人工知能における様々なむずかしさ、の話を聞きました。僕は、この人工知能の研究には数々の困難にも負けない忍耐が必要だと考えました。

僕は、部活でエステルについて研究を始めました(といっても作っているだけの段階ですが)。
有機化学と精密機械工学では研究分野が違います。しかし、忍耐が必要だということはどの研究においても変わらないと思います。だから、これからの研究を忍耐強くやっていきたいと思います。

(馬籠 恭平・6期塾生)