創造性の育成塾の合宿で、松田良一先生から頂いたプラナリアの飼育状況について、報告します。
プラナリアは、ヒルやサナダムシと同じ扁形動物の仲間です。再生能力が非常に強く、細かく切っても、2週間ほどで再生します。
そのプラナリアの成体16匹と、予め切断し再生中のもの12匹を、合宿所から自宅に持ち帰り、飼育しました。
1. 創造性の育成塾から帰宅して
① 16匹のプラナリア
フタ付き試験管に入れ、常温で持ち帰りました。自宅は埼玉県鴻巣市(東京駅から約1時間15分かかります)で、16時ころ帰宅しました。
16匹の内、大半が死んでしまい、生き残ったのは3匹でした。当日は猛暑で、プラナリアを運んだ時間帯が一日の最高気温を挟む時間帯だっため、プラナリアにとって温度が高過ぎたのが原因だと考えます。
同じくプラナリアを持ち帰った創造性の育成塾のお友達から連絡が入り、私と同じような状況で、大半が死んでしまったとのことでした。
② 再生中のプラナリア
再生中のプラナリア12匹の内、9匹は①のプラナリアの試験管に一緒に入れましたが、全滅してしまいました。
残りの3匹は、15穴プレートに入れ、水をほとんど捨てて、ビニール袋に入れて密封し、同じく常温で持ち帰りました。
この再生中のプラナリア3匹は、3匹とも生き残りました。
③ 考察
16匹のプラナリアは、生存率 18.75%でしたが、15穴プレートに入れた再生中のプラナリアの生存率は、100%でした。再生中のプラナリアの個体数は3匹で、少ないですが、再生中の方が生存力が高い可能性があります。
また、試験管(水が多い)と15穴プレート(水をほとんど捨てた)という環境の違いも考えられます。
何れにせよ、プラナリアは温度という環境に注意して飼育しなければならないのが分かりました。
2. 夏休み中の自宅での飼育
① クーラーボックスと保冷剤
自宅では、家にあったクーラーボックスを用い、保冷剤を入れ、クーラーボックス内の温度が常に10~15℃になるようにしました。
温度測定は、水槽用の温度計があったので、それを使いました。
② 世話
松田先生に頂いたプラナリアの飼育方法を参考に、冷凍アカ虫を買ってきて、4日に一度プラナリアに与えました。
水は、ミネラルウォーターで、2~3日毎に交換しました。特に、アカ虫を与えた後は、プラナリアが食べている状況を確認して、水を交換し、水が常にきれいな状態が保たれるよう、注意しました。
③ 飼育結果(8月10日~9月2日)
生き残った3匹のプラナリアの内、1匹が自切して、4匹になりました。
再生中のプラナリアは、そのまま個体数に変化はなく、3匹生存していました。
3. 2学期からは学校の部活動で飼育
9月3日に、保冷剤を入れたクーラーバックにプラナリアを入れて、電車で学校に持って行きました。
プラナリア4匹と再生中のプラナリア3匹の合計7匹を15穴プレートに入れて行きました。
学校に着いて、予め温度調整できる機器を理科学部顧問の先生に指示されていましたので、そこに保管しましたが、運んだ7匹のプラナリアのうち3匹が死に、4匹になっていました。
これから、23~24℃を維持できる機器の中で、プラナリアの個体数を増やせるよう、飼育します。
班の世話は毎日水の交換をし、冷凍アカ虫を与え、日誌をつけること
(写真左)
人工気象器で23~24℃に設定し、プラナリア4匹を飼育
(写真中央)
班でつける日誌
(写真右)
私の所属します理科学部は、中学校・高校合わせて部員が約60名ですが、飼育を始めるにあたって、顧問の先生と相談し、水の交換・日誌は毎日当番制で行う取り決めをしました。当面、水の交換など世話の仕方を部員に指導するために、私は毎日、プラナリアの世話をするつもりでいます。
餌の冷凍アカ虫は解凍し、丁寧に一匹ずつ分けて与える
(写真左)
餌のアカ虫に食いつくプラナリア
(写真中央)
アカ虫を食べて赤くなったプラナリア
(写真右)
個体数が増えたら、切断し、再生実験をしたいです。
学校の生物の先生にアドバイスを受けて、飼育を始めました。
中学校理科学部
4. 松田先生から
この内容を、松田先生に報告しました。先生からは、もし、再生中のプラナリアの方がそうでないものに比べ、生存力(環境適応力)が高いとしたら、大発見だと返信を頂きました。
私の再生中のプラナリアは個体数が3匹なので、「再生中の方が生存力が高い可能性がある」としか言えません。
どなたか、他に意見があれば、教えてください。
(木村
円香・7期塾生)
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