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科学技術館に「アトミックステーション ジオ・ラボ」オープン

【ニュース】 2009年03月25日

東京都千代田区にある科学技術館の、原子力関係展示室「アトモス」が、「アトミックステーション ジオ・ラボ」として、リニューアルオープンすることを記念し、オープン初日である3月24日、記念式典が開かれました。

「アトミックステーション ジオ・ラボ」は、都市部における高レベル放射性廃棄物の地層処分に関する理解活動強化を目的として、科学技術館と、電気事業連合会、原子力発電環境整備機構が協力して企画。

式典では、科学技術館の有馬朗人館長からの、「アトミックステーション ジオ・ラボは、地球が持つ様々なエネルギーの特性を示しながら体感することができる展示室。原子力エネルギーを一般の方々に広く紹介できる。1人でも多くの青少年に、ジオ・ラボを通じて科学や技術に興味を持ってもらいたい」とのメッセージが寄せられました。

また、吉川貴盛・経済産業副大臣も、「原子力発電は、高レベル放射性廃棄物の処分の問題などが重要視されている。エネルギー資源の乏しい我が国では、安定してエネルギーの供給が最重要課題の一つ。国が前面に立って、取り組んでいかなければならない」と、原子力に関してその正しい知識を広く周知する事の重要さを強調しました。

この日一般公開された「アトミックステーション ジオ・ラボ」は、A.エネルギーのいろいろ、B.原子力発電と原子燃料サイクル、C.エネルギーと私たちのくらし、D.高レベル放射性廃棄物の地層処分の4つのコーナーに分かれています。

 
 
A.エネルギーのいろいろ 石炭の展示
 
 A.エネルギーのいろいろ スーパーオイルの展示

A.エネルギーのいろいろでは、原子力エネルギーを始めとした、自然エネルギーや化石燃料について、実物を展示するなどして、それぞれの特性を解説しています。(写真上)
        
 
B.原子力発電と原子燃料サイクル 核分裂ホッケー1
 
 B.原子力発電と原子燃料サイクル 核分裂ホッケー2

B.原子力発電と原子燃料サイクルでは、原子燃料のサイクルの工程をバーコードカードを利用し、PCクイズ・ラリー形式で展開しています。原子力発電の仕組みについても、模型などを使って詳しく解説されており、エアホッケーのゲーム感覚で、核分裂の様子が学べたり(写真上)、身の回りにあるもので「霧箱」を制作し、身近にある放射線を観察する実験が体験できたり(写真右)と、放射線や原子力発電の仕組みを、五感を使って知ることができるようになっています。

C.エネルギーと私たちのくらしでは、国内のエネルギー利用の現状などを展示しながら、地球温暖化を体感するために、プラス6.4℃に気温を設定したコーナーなどが設けられています。

D.高レベル放射性廃棄物の地層処分では、20人程度が入れる特殊な映像シアターで、スウェーデンの地層処分研究施設や、未来の地層処分施設などをバーチャルツアーで体験することができ、原子力発電の大きな課題として挙げられている高レベル放射性廃棄物の処分について、その処理の方法が紹介されています。

まさに、日本のエネルギー事情、そして原子力発電を、五感を使って体験し、学ぶ実験ステーション「ジオ・ラボ」。ぜひ一度、足を運んでみてください。

(事務局:伊奈恵子)