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夏合宿 塾生によるまとめ 3
【今日のひとこと】 2008年8月19日

「日本の未来を開き、世界に貢献出来る創造性豊かな中学生の育成」を目的として、開講された「創造性の育成塾」。
「生物」をテーマとした第3回夏合宿で、利根川進・ノーベル生理学医学賞受賞者、毛利衛・日本未来科学館館長、宇宙飛行士を始めとする、今年も豪華な講師陣に恵まれ、充実した9日間を過ごした塾生たち。
彼らが何を学び、何を得たのか、9日間を過ごした塾生の感想文を掲載します。

「育成塾」合宿
育成塾に参加したきっかけは、小学校が同じだった一つ上の先輩が育成塾に行って、楽しかった事、経験して良かった事などを聞き、私も行ってみたいと思ったということと、私自身がとても生物に興味をもっていたからです。

この育成塾合宿で自然の中で勉強できて良かったです。初めて勉強合宿を体験して、新発見が多かったからです。授業は進むスピードが速いし、知らない言葉や記号が出てきて困るときもありましたが、先生や教授方の分かりやすい説明があったので理解できました。また、実験はまだやった事のない事が多かったのでおもしろかったです。特に「動物の頭骨標本を見る」実験が楽しかったです。動物の頭骨標本を見たのは初めてだったので、動物の骨の仕組みや大きさ、種類の違いについてなど興味を持ちました。そのほかの実験も習った事のないものばかりだったので、知識が深まりました。

五日目に行った富士登山でも、高い場所から富士五湖や町などが見下ろせました。空では雲が早い速度で動いていたのを見たし、自然環境の変化で変わってしまった高山植物の位置状況などをガイドさんから教わりました。また、その後行った「富士山レーダードーム館」では、富士山頂に気象観測範囲を広げるためレーダーを作った人たちの存在を知りました。そのおかげで私たちは自然災害を防ぎ安全に暮らしていけるのだと思いました。

それ以外にも印象に残った事はたくさんあります。DNA、RNA、本などのプレゼントを頂いたりして、その事柄についてもっと知りたいという気持ちになりました。

勉強だけでなく、この日本を誇る富士山の麓で、自然を間近に感じる事ができて良かったです。夏休みの良い思い出になりました。この経験をもとに生物の謎を深くさぐり知って、今後自分が生物と関わる中で役立てていきたいと思います。ありがとうございました。
(9番  奥田萌)

「創造性の育成塾」に参加して
八月三日から十一日まで、私は『創造性の育成塾』で貴重な体験をしました。今回のテーマは『生物』でしたが、遺伝子のことや宇宙のことなどがよく分かりました。

利根川先生や浅島先生、黒田先生、月尾先生、そして毛利先生。素晴らしい先生方のお話は、私に大きな変化を与えてくれました。理科への『興味』を夢への『原動力』に変えてくれたのです。

私は、植物や遺伝子に興味があります。だから、将来は遺伝子によって異常が起こる植物の不思議について研究したいと思っています。きっかけは私が小学校高学年の頃に母が買ってきたモッコウバラの苗に、今まで見たこともないような茎があったことです。その不思議な茎が、私が初めて見た遺伝子異常の植物でした。よく調べてみると、近所の空き地にも同じようなものが多くあり、私の住む愛知県瀬戸市の山の土中の成分が関係あると分かりました。私の「面白い!もっと知りたい!」という好奇心に火が灯る瞬間でした。そのような私の『好奇心』を理科への『情熱』まで育て上げてくれたのは、まぎれもなく『創造性の育成塾』です。

最近、人類は地球温暖化の解決や、万能細胞の発見、宇宙開発など、さまざまな課題に向かって新たな一歩を踏み出しはじめています。岸本先生の『“命”を扱う科学技術は、“知識”と“知恵”の融合』という言葉を聞いてから、私の世界への視点が変わりました。

ただ人間の生活の便利さだけに焦点を当てるのではなく、自然環境に人間がうまく合わせていく新しい科学技術が必要だと思ったのです。

『創造性の育成塾』は、発展的な理科の面白さだけでなく、未来の科学に対する考え方も教えてくれました。自分の家に帰っても、ここで勉強したことを生かして、生き生きと毎日をすごしていきたいと思います。

この塾を支えてくださった方々、教えてくださった先生方、本当にありがとうございました。
(10番  奥村有紗)


創造性の育成塾で学んだこと
私にこの育成塾の存在を教えてくれたのは、学校の理科の先生でした。塾の内容を見て、おもしろそうだなぁと思い、理科は得意な方ではなかったけれど、頑張って応募しようと決めました。それから約3ヶ月が経ち、8月3日からの合宿にこうして参加することができたのですが、全国から集まった初めて会う皆さんとの九日間はどれも新鮮で、学ぶことはたくさんありました。

そして、4日から授業が始まり、一日8時間という大変な中で難しく濃い内容のものを勉強してきました。それらは私の興味をひく内容で、生物学は楽しく、そして深いものだということが私なりに分かりました。そして、授業の中で行われる実験なども一所懸命取り組むことでいい結果が出るものばかりで、結果などが出るたびに達成感を味わうことができました。

こうして9日間の日程が終了しましたが、私は、他では経験できないようなことがたくさんできました。

また、日本全国いろいろなところから来た人たちに会えたことはすごくうれしくて、私の中でとても大きなものとなりました。

あの時育成塾の存在を知り、応募できて本当によかったです。

最後に、これまで素晴らしい講義をしてくださった先生方、運営委員の方々、そして、三期生、OB、OGの皆さんに感謝したいと思います。ありがとうございました。
(11番  尾花佳美)


創造性の育成塾で学んだこと
実は、僕が、この「創造性の育成塾」に入ろうとしたきっかけは、ここにいる仲間のように自主的に参加しようと思って応募したわけではありませんでした。

たまたまお父さんが、パソコンでこの「創造性の育成塾」のことを調べてくれて、僕に見せてくれたことから始まったのです。僕は理科がけっこう好きで、とくにノーベル賞などをとった先生方となると、これは行くしかないと思い、さっそく試験問題を解き始めました。しかし、なかなかアイディアがうかびませんでした。前までは、①か③で、考えようと思っていました。ですが、いろいろ思いうかぶものの、なかなか、「これだよ。これ!!」という、決定的なアイデアが、なかなか出ませんでした。「やっぱり、自分には向いていないのかな」という思いがよぎったたりもしました。そんなとき、今まで考えてすらいなかった風化についてお父さんに「考えたら」といわれ考えてみたらとてもいいアイディアがみつかり、その日は、夜までこもって風化について完成させました。

授業ではいろいろ学ぶことがありましたが、とくに心にのこった授業の中にこんな言葉がありました。「平凡な教師はおしゃべりをする。良い教師は、説明をする。優秀な教師は実際にやってみせる」ここまでは、僕も同じ考えでした。しかし、「最高の教師は、子供の心に火をつける」。今回、僕はこの育成塾のメンバーに選ばれて本当に良かったと思っています。先生たちはとても話をかみくだいて、話を進めてくれて、なるべく理解できるようにしていただきました。まさに、子供の心に火をつけることについてのエキスパートの方々ばかりだったと、僕は思います。僕はこの育成塾で、物事の「本質」が理解できたと思います。来年もOBとしてきて、将来は育成塾の講義ができるくらいになりたいと思っています。

きっと三期生だけではなく、一、二期生の方たちも、そう願う人がたくさんいらっしゃると思うので、それに恥じない道を歩んでいきたいです。

そして、今まで教えていただいたことを胸にこれからの僕と地球とそれから宇宙の将来をしっかりと考えていきたい。そう強く思います。
(12番  尾股叡)