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夏合宿 塾生によるまとめ 5 |
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「日本の未来を開き、世界に貢献出来る創造性豊かな中学生の育成」を目的として、開講された「創造性の育成塾」。
「生物」をテーマとした第3回夏合宿で、利根川進・ノーベル生理学医学賞受賞者、毛利衛・日本未来科学館館長、宇宙飛行士を始めとする、今年も豪華な講師陣に恵まれ、充実した9日間を過ごした塾生たち。
彼らが何を学び、何を得たのか、9日間を過ごした塾生の感想文を掲載します。
創造性の育成塾
ぼくは「創造性の育成塾」に応募してよかったなと思いました。授業は難しくて理解できなかったこともいくつかありましたが、その中には面白い先生や実験などをやらせてくれる先生がいて非常に楽しかったです。正直なところ土の中の生き物を探したり、観察するのは気持ち悪くて嫌だったけど、残りのものは楽しかったです。特に液体窒素の実験と花火をつくって遊んだことが楽しかったです。
液体窒素ではさまざまな物を凍らせていました。マシュマロを凍らせて食べるときは固くなりすぎて氷みたいになったりしないでほしいなと思いながら食べたら、そこまで固くならずにいて、それにちょうどよい程度に冷えていて、けっこうおいしかったです。息を入れたふくろは、息が凍っていったせいかずいぶんしぼみ、液体窒素から放したら、すぐにふくらんできて面白かったです。カーネーションは凍ったらパリパリになってもろかったので驚きました。
花火は、最初に作ったときは火薬の量が少なすぎて火花が激しかったのははじめだけだったので、次に多くしてやりました。そしたらずいぶん早く燃えていき、火花も激しく出ていてきれいでした。また火花を少しずついれ、後はまばらにいれたところ、火花が激しくなったと思ったら弱くなり終わりかなと思ったところでまた激しくなり弱くなったりくり返しで、ずいぶん長く続いたので、それはそれで面白かったのでよかったです。
この育成塾では全国から生徒がやって来てはじめは周りの人とやっていけるかなと思ってたけどけっこう周りとなじむことができ、楽しい8泊9日でした。
また来年も参加できたらいいなと思います。
(17番
熊谷理希) |
自分にとっての育成塾とは
今回運良く創造性の育成塾に参加できたわけですが育成塾で得られたことは予想以上でした。
まず多くの先生方のレベルの高い講義です。生物に関する最新の研究や日本のこれから目指すべきこと、学ぶということについての授業など一つ一つが心に残っています。特に感動した言葉は多くの先生がおっしゃっていた「研究」とは自分が不思議だと思ったことをとことん追求するものである。そして、なぞを解いた時に喜びを得ることが出来るのだ。必死に研究に取り組んでいるとそこに賞などの結果が自然についてくるものだ。ということです。これはこれから科学の研究をしていくという目標がある僕にとって、生き方を考えるということに非常に参考になりました。
次に全国の科学好きな人々との交流です。初日はあまり声をかけることができず話もあまりしなかったのですが部屋での生活や実験などを通してしだいに親しむことができました。親しくなった人たちと授業の内容について語り合ったり、意見を交換するのは楽しく、普段にはないすばらしいことでした。また、皆で花火をしたり、夜話をしたりしたのも良い思い出になっています。
このようなことを僕は得たわけですが、息づまることもありました。
内容が高度で自分が理解したことが本当に正しいのか、と疑わしくなったり、授業の早さにノートを取るのがついていけなかったり、自分の無力さを痛感しました。これからは将来やりたいことをやるために勉強をして知識をたくさん持ったり、先生がおっしゃっていたようにノートをうまく取れるようになりたいです。自分の無力さを知ったのも自分にとってとても大きな利益だと思います。
この創造性の育成塾の期間中非常に有意義な時間を過ごすことができました。実行委員の先生方、関係者の方々、そして、朝礼などに遅れ皆さんに迷惑をかけた僕に優しくしてくれた塾生の方々、ありがとうございました。
(18番
小島拓人 ) |
創造性の育成塾を終えて
私が創造性の育成塾に応募した理由は、自分が好きなことをたくさん学べるということが面白そうだったからという単純なものです。
しかし、ここに来て私の中でたくさんのことが変わりました。
そのうちの一つは、ものの見方です。一週間私たちに理科を教えてくださった先生方は、皆異口同音に「何故?と不思議に思う気持ちを大切にしなさい」とおっしゃいました。はじめはその言葉の意味がよく分かりませんでしたが、たくさんの講義を受けた今では自分の中で大切な言葉となっています。
何気ない出来事にこそ目を向け、注意を払うこと。どんなときも好奇心を忘れずにいること。そうすれば、いつか大きな発見ができるだけでなく、ささやかな発見で毎日を新鮮な気持ちで過ごすことができるのではないか、と思えたのです。
二つめは、自分の将来のことです。私は宇宙に興味があってこの合宿に参加しました。そして一週間宇宙や星について学んで、さらに興味がわきました。
未来のことは、正直、私にはまだよく分かりません。でも、宇宙のことをよく知っている大人になりたいと思います。今まで将来のことをほとんど想像できなかった私にとって、それは大きな収穫です。
他にも変化はたくさんあったけれどそれは省かせてもらって(笑)、今回の合宿で出会ったすべての人に感謝しながら、この経験をこれからの自分に生かしていきたいと思います。
皆さん、ありがとうございました!
(19番
小林実可子) |
創造性の育成塾
私は富士山の下、この創造性の育成塾に来ることができ、自分は本当に幸せ者だと思っています。
私が今回、創造性の育成塾に応募した理由は大きく分けて二つあります。
私は宇宙が大好きで、私という存在は何だろうかを常に考えていました。宇宙とは人智を超えた存在であり、その空間に浮いている地球、そしてその中の点である私という存在は不思議でしょうがなく、どうしても解明してみたいと思っていました。そして今回、うれしいことに、『生物』というテーマであることを知り、生命の存在について、教科書上には決して書かれていないことを知りたいと思ったからです。
もう一つは、すばらしい功績を残された各先生方の生き方や考え方、などの物の見方を知り、私の人生に活かそうと思ったからです!
そうして一週間後、今まで得たことは、私の形なき宝です。その中で、私が意外に印象に残った言葉があります。それは「なぜ?」です。すばらしい科学者であるどの先生方も皆さん、「なぜ」と思う気持ちを常に持ち続け、大切にしなさいと言われました。それはどうしてなのかと私なりに考えてみました。「なぜ?」という言葉は、物事を始まりまで遡り、真実、時には矛盾へと導いてくれる、この世界になくてはならない言葉であると思います。簡単にまとめてみると、「なぜ」は真実を追い求める始まりの言葉ではないかということです。
しかし、「なぜ?」と思うだけでは真実が見つかることは決してないということも知りました。真実を見つけるためには好奇心、冒険心、そして、あくなき探究心が人間にあったからこそ私たちにこの今があるのですが、これまでよりもっと良くしよう、もっと、と上へ上へと向上していく努力をしてきた私達がそれをやめ、忘れてしまえば、人間が迎える先はさみしいものではないかと思います。そうはならないように、私は一人
の人間として向上心を忘れず、自分が納得できるまで「なぜ?」「なぜ?」と言い続けていきたいです。
みなさん、本当にありがとうございました。
(20番
坂本里穂) |
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