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夏合宿 塾生によるまとめ 10
【今日のひとこと】 2008年8月28日

「日本の未来を開き、世界に貢献出来る創造性豊かな中学生の育成」を目的として、開講された「創造性の育成塾」。
「生物」をテーマとした第3回夏合宿で、利根川進・ノーベル生理学医学賞受賞者、毛利衛・日本未来科学館館長、宇宙飛行士を始めとする、今年も豪華な講師陣に恵まれ、充実した9日間を過ごした塾生たち。
彼らが何を学び、何を得たのか、9日間を過ごした塾生の感想文を掲載します。

創造性の育成塾に参加して
僕はこの合宿に参加して、著名な方々の話を聞いたり、富士山に登ったりと、とても貴重な体験をできたと思います。

その中でも特に印象に残ったのは、日本未来科学官の館長の、毛利衛さんの講義です。毛利さんは、自分の子供のころの話や、宇宙での様子などを、おもしろく、そして詳しく教えてくれました。

その中でも僕が一番おもしろいと思ったのは、水についての話です。水は、地上ではサラサラ流れて、手につけると「ぬれる」と言うけど、宇宙空間では、水は表面張力により、球体になり、ネバネバして、ぬれるというよりは、「はりつく」そうです。また、球体になっている水を凍らせると、どうなるかも調べたいけれど、冷凍庫に入れると、徐々に動いて、冷凍庫の壁に張り付いてしまい、うまく出来ないそうです。しかし、そのことについては僕もとても興味があるので、うまくできる方法を、後で考えてみたいと思います。でも、僕は凍った水は、少しゆがむかもしれませんが、球体の氷になると思います。

宇宙空間とは、常に死と隣り合わせだ、と毛利さんは言いました。実際に、毛利さんの友人は、チャレンジャー号の事故で亡くなってしまったそうです。でも、毛利さんは、そんな大きな恐怖を押しのけ、日本人初の宇宙飛行士として、宇宙へ飛び出しました。それは、本当の“勇気”だと思います。

僕は、創造性の育成塾に参加して、努力することと、勇気の大切さを今まで以上に感じました。努力をしても、勇気がなくては、逆に勇気があっても、努力しなければ、何もできない。

僕には将来、海洋生物の研究をしたいという夢があります。途中、大きな壁にぶつかることもあると思うけれど、その時は、勇気と努力で乗り越え、夢を叶えたいです。
(37番  安田風眞 )

創造性の育成塾での感想
私は、この学習塾で沢山の良い経験をすることができました。ノーベル賞受賞者の方を始めとする、すばらしい先生方との出会い、また、その先生方の考え方や研究への情熱を感じる事、学校では絶対にできない実験や観察の数々など、一日一日の生活がとても充実していました。

私は他の塾生のみなさんと違って優秀ではないので、講義の内容が理解できないときがあったのですが、理科のおもしろさ、好奇心や想像の大切さ、私たちは今、どのような問題に取り組まなくてはいけないか、などということは、感じ取ることができた気がします。

ですが、私が一番この学習塾を通して学んだことは、人と人とのつながりです。私は普段、一人になりたいという気持ちが強く、スポーツもしていないので、本を読んでいる時が、ほとんどの毎日です。しかし、今回新しい環境の中で、新しい人達と生活する時、さみしさを感じさせていたのは家族や学校の友達という人ですし、そのさみしさをやわらげ、楽しい合宿生活を送らせてくれたのも塾生のみなさんや、先生方という人でした。コンピューター社会が広がる今、私は人と人とは傷付け合うこともありますが、つながり合い、信頼し合うことが心の平和を保つということを再確認しなくてはいけないと思いました。

最後になりますが、私はこの塾に参加できて本当に良かったと思っています。沢山の知識や経験、考え方、全部は吸収しきれなかったと思いますが、その一つ一つが、私の心の財産となりました。塾生のみなさん、先生方、そして関係者のみなさん、本当にありがとうございました。
(38番  横田ゆか )


第三期創造性の育成塾に参加して
私はこの創造性の育成塾に参加し、新たな知識や、学習へ向かうこれまでとは異なった姿勢、そして、他県の新たな友人たちという人生の宝物を得ました。

そんな、素晴らしかったこの塾で最も印象に残ったことは、的川先生の講義です。

宇宙へ飛び立つスペースシャトルに織り交ぜながら話された、的川先生御自身の体験談がとても、印象的でした。また、スペースシャトルの飛行技術などは、戦争に使われる戦闘機などの兵器の開発と平行して、技術力が高まってきたというお話と、的川先生が幼いころ体験した太平洋戦争のお話を聞き、戦争の恐ろしさを再認識しました。

戦争によって、技術が発達した―。本来ならあってはならないことです。我々が社会にでたら、様々な技術を向上させると同時に、その技術を戦争に使わないようにするという努力が必要です。私たちが将来、科学の道へ進むのであれば、倫理観も育てていくべきだとこの講義で思いました。

近い将来、まず宇宙で生活するのは科学者だと思います。その可能性は私たちの世代からだと思います。今後宇宙へ多くの人類が進出する足がかりを私たちは少しでもつくっていければいいと思います。未知の世界への挑戦は平和的に且つ、安全性が高い技術力が必要です。

私は今回の育成塾の体験と感動を大切に科学の道へ進める努力をしたいと思っています。例え、進めなかったとしても、人類と自然の共存を大切にする、巨大な太陽系の中の青い点の中に存在する人類の一人として、生きていきたいです。

最後に、来年もOBとして是非参加したいです。その為にも日々、科学の勉学に励み、理科の中で最も興味深いロボットについても研究していこうと思います。
(39番  四衢深)


「創造性の育成塾」で学んだこと
実は、「創造性の育成塾」に応募したとき、先生が80%は受かるだろうとか言っていて、みんながそんなに受かると思っていなかったことに驚きました。自分の運がどれだけ良かったか、あらためて感じました。大きな大会と合宿を休んで来ました。何かを捨てるのだから、何かを手に入れようと思って来ました。

その日から、当日までは早いもので、あっという間に八月三日になりました。僕は、新潟から東京駅に行くまでがとても不安で、新幹線に乗ってからは、心臓がバクバクしていました。でも、新幹線の途中で僕は、今ごろドキドキしてもしょうがない。いっそ馬鹿になってしまえと考えるようになりました。

そして初めてのバス移動のときに、今までできなかった、積極的にコミュニケーションをとって、相手の名前を聞いたり、出身を聞いたりすることができました。そのとき、とても自分が成長したことがとてもよく感じられました。

それからの授業では、特に、有馬先生、利根川先生、林崎先生、そして毛利さんの授業がとても印象に残りました。僕はとても無知なので、最初は分子って何?原子って何?という感じでした。しかし、先生達の講義を聞くにつれ、科学ってとてもおもしろいな、身近にもたくさん謎があるんだなあと感心するようになりました。

毛利さんの話では、自分たちの世代は、もう宇宙に飛び出して、広い目で世の中を見なければいけない世代になったんだと、とても強く感じました。だから僕は、将来は宇宙に関する研究をする研究者になるのもいいなあと思うようになりました。要するに、この育成塾で、将来への方向性が見えたということです。

だから僕は、この育成塾に来て本当に良かったと思っています。自然観察もいままでとは全く違う経験ができて、とても楽しかったです。

ぼくはこれからこの貴重な体験で学んだ、生活では自立すること、勉強ではたくさんの人の知識、考え方を大切にしていきたいと思います。そしていつか社会に貢献できる人間になりたいと思います。みなさん今まで本当にありがとうございました。
(40番  米谷友利)