_blank
     
夏合宿 塾生によるまとめ 11
【今日のひとこと】 2008年8月29日

「日本の未来を開き、世界に貢献出来る創造性豊かな中学生の育成」を目的として、開講された「創造性の育成塾」。
「生物」をテーマとした第3回夏合宿で、利根川進・ノーベル生理学医学賞受賞者、毛利衛・日本未来科学館館長、宇宙飛行士を始めとする、今年も豪華な講師陣に恵まれ、充実した9日間を過ごした塾生たち。
彼らが何を学び、何を得たのか、9日間を過ごした塾生の感想文を掲載します。

初めての創造性の育成塾
正確に言うと、私が創造性の育成塾に参加するのはこれが2回目です。私がOBとして参加していることからおわかりいただけると思いますが、題名の意味はOBとしての違う視点から参加するのが初めてということです。

では今回私がOBとして参加した理由は何かと言うと、科学が好きだからです。私は理科の中でも生物が好きです。ただ生物といってもその内容も深く、将来研究するにしてももっと的を絞らなければいけません。参加した理由には的を絞る準備をしようという意味合いが強くありました。

この創造性の育成塾では本当にたくさんのことを学びました。免疫からはじまって発生や器官、はては物理や経済や化学の話もあり、分子生物学や脳化学、キラルや進化についてなど専門的で少し難しいことも教えてもらいました。観察の仕方や科学者としての心意気も教わりました。

私の場合、最も印象的だったのは宇宙の話です。驚くほどと広くさびしげな宇宙に地球はポツリと浮かんでいます。生命そのものが奇跡に思えます。そんな中人間は宇宙に仲間を求めて動き出しています。火星探査機フェニックスは水を発見したしSETIだとかオズマ計画だとかもあります。

私は地球ではないところにも生命があると信じています。そのうちいくつかは知性を持っているのでしょう。広い宇宙で孤独ではないことを証明してくれる仲間がいれば素敵です。

毛利先生は冒険しろとおっしゃいました。私も皆と同じ様に宇宙へ行くのは恐いのですが、何かしらの冒険をしたいと考えています。たとえば宇宙人を見つけるとか。知性は持たずとも生命と言えるものがそのうちに太陽系で見つけられるかもしれないのです。

生物という窓を通して宇宙の広さを考えてみて、生命がすごいものだと痛感した今回の創造性の育成塾ですが、一つ道が見えた気がします。この青い点の中に私達は生きているというカールセーガンの言葉を胸にこれからも頑張ります!
(41番  佐々木駿 )

創造性の育成塾に参加して
私は今回、第一期の育成塾のOBとして、参加しました。今回の創造性の育成塾のテーマは「生物」なので私の好きな分野で、また、有名な先生の講義が受けることができるので応募しました。

創造性の育成塾は今回で3回目となり、参加希望者も増え、厳選されたメンバーになっていて、一期の時よりもさらにやる気に満ちていました。今回のような、すばらしいメンバーとノーベル賞受賞者の利根川先生や宇宙飛行士の毛利さん、JAXAの宇宙教育センター長の平林先生を始めとした多くの優秀な講師によって今回は前回以上に内容が濃く、価値のあるものになったと思います。

すばらしい先生方による、最先端の生物科学や宇宙科学の現状を知ることができ、とてもうれしく思っています。しかし、創造性の育成塾のいいところはそこだけではないと思います。育成塾はその名の通り、創造性を育てるのが目的なので、先生方の科学者として成功するまでのことや科学者としての志や、姿勢を学んでそれを今後の自分に生かすことが大切なんだと思います。なので私は将来、農学部に進みたいと思っていて、具体的にこの先どうしていけば良いかを中西先生に聞いたりしました。先生に教えていただいたことを将来に生かしていきたいと思っています。

また、育成塾のもう一つのいいところは、出会いだと思いました。先生方はもちろんですが、一緒に学んだ仲間たちとの出会いはすばらしいものだと思います。先生が言っていたように育成塾のメンバーはみんな、互いの心に火をつける仲間だと思いました。

今回の育成塾も自分にとってすばらしい経験と刺激になったと思います。いつか、ここで出会った仲間と同じ舞台で協力したり、競争できるといいと思います。また、ここに今度は先生としてこれるようにがんばりたいと思っています。
(42番  鈴村直之 )


創造性の育成塾を終えて
僕は第三回創造性の育成塾に一期OBとして参加し、様々なことを学びましたが、その中でいくつか印象に残ったことを述べます。

最初に、多くの科学の授業を聞けたのがとても楽しかったです。ノーベル賞級の先生、最先端の研究者の方たちや理科の実験名人の先生の授業を聞くと、みなさんの科学に対する熱意がひしひしと伝わってきました。また、ほとんどの先生が何故と思う心を持ち続けなさいとおっしゃっており、科学、特に生物ではこのことを意識しないと生命の神秘は解明できないのだと再認識しました。

次に、研究とはどういう物なのかを知ることができました。たとえば、ネギの観察の授業では、自分で観察し、研究テーマを見つけ、それを証明する実験を考えました。それを想像するのは難しかったですが、根気強く考えると理解でき、おもしろかったです。浅島先生のお言葉を借りると、Passionを持って根気強く考えるのが研究なのだと思いました。また、生物学を勉強する上では、本質的な問題に取り組まなければならないというお話もすごく印象に残りました。どの学問においても本質をつかなければ、大きな発見はできないのだと知り、これから生物学を真剣に勉強しようという気持ちがますます強くなりました。

また、今回OBとして参加し、実験の準備をたくさんさせていただきました。しかし、一つ道具がないだけで実験中困ることもあり、準備は大切だということを痛感しました。

今回の創造性の育成塾に参加させていただき、生物学は深く、おもしろい学問だと再認識することができました。自然にはまだまだ知られていないことがあるので、何故と思う心を持ち続け、Passionも持って、これからも様々なことにチャレンジしていきたいと思います。先生方や事務局の方々、塾生の皆さん、九日間ありがとうございました。
(43番  中山敦仁)


創造性の育成塾に参加して
今回この塾にOBとして参加することができ、本当に良かったと思います。一期では物理がテーマだったのですが、今年は私の大好きな生物で、有名な先生方の講義を聞くことができたので毎日がとても刺激的でした。

この塾に来なければ絶対に会えないような講師の方々と、すごく専門的なお話をすることができたり、全国から集まった理科好きの意欲ある人たちと意見を出しあったりできてすごくうれしかったです。それぞれの人が色々な考えを持っていて、すごく影響をうけました。

生物の授業といっても宇宙や細胞の話等いろいろなジャンルがありましたが、その中でも私が一番興味があったのはやはり遺伝子の話です。動物発生学のお話は、私が将来勉強したいと思っている内容に似ていたので、もっと詳しく知りたいと思いました。そして、授業の中では実験のお手伝いもさせていただき、本当によい勉強になりました。

そして、個人的なことですが、実は私が今回の塾ですごく影響を受けた事は、冒険家の續素美代さんにお会いできた事でした。今まで登った山の話や海外でのハプニング、環境問題など想像をはるかに超えたお話を聞かせていただきました。色々な人との出会いも素晴らしいものでした。

私は、少し自分の進路について悩んでいたのですが、多くの先生方から様々なアドバイスをいただくことができ、自分がどういった方向に進むべきか、しっかりと目標を決められた気がします。

ここに来る前はOBとして後輩とうまくやっていけるかどうか少し不安があったのですが、皆気軽に話しかけてくれたのですごく安心しました。

長いようで短い九日間でしたが、創造性の育成塾に二度も参加することができ、本当によい経験になりました。

これからもこの体験を生かして自分のやりたいことに向かってまっすぐに進んでいきます。

先生方、関係者の方々、塾生のみんなに感謝しています。ありがとうございました。
44番  渡辺奈央)