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第2回日本科学オリンピック推進委員会開かれる
【第14回】 2008年3月14日

3月12日(水)東京千代田区の如水会館で、第2回日本科学オリンピック推進委員会(※会長:江崎玲於奈横浜薬科大学長)が開かれました。委員会には松浪文部科学副大臣および元・科学技術政策担当大臣の松田岩夫参議院議員が出席。

現状報告および意見交換を行い、今後の科学オリンピックの発展のため、国際大会の日本開催に向けて、国を挙げて応援していくことを確認しました。

話し合われた内容は以下の通り。
・各科学オリンピックの取組実績及び計画について
・第20回国際生物学オリンピック(IBO2009つくば)準備状況・日本代表の強化訓練予定
・第42回国際化学オリンピック日本大会(IChO2010)準備状況など。

また、松浪健四郎・文部科学副大臣が同推進委員会で披露した「国の科学オリンピックへの支援強化」の概要は次のような内容でした。今後の国からの支援額が公表されたのは初めて。

国の支援も年々増加  ―日本開催2大会には約5億5千万円
科学技術創造立国を標榜し、立ち遅れていたわが国の国際科学オリンピックへの新参加が続いたこともあって、国の同オリンピックへの支援が強化されている。

科学オリンピックに対する国の支援は2004年から開始、支援額は国際オリンピックへの参加種目(科目)が増えるに伴って年々増加している。2004年に比べ、今年度(2007年)は3倍の2億5000万円。2008年度は2009年に生物学オリンピック、2010年に化学オリンピックが日本で開催されるための準備として1億円を投入するため大幅な4割増(1億200万円)の3億5200万円に膨らんだ。

文科省は2009年度には、各種目(数学、情報、化学、生物学、物理の5つ)の国内選抜向け支援として、これまで1種目あたりの支援が年2500万円だったのを4000万円に増額する方針を打ち出している。さらに、日本で開催するオリンピックについては「必要不可欠な経費(会場費、宿泊費等)は全額支援」方針から開催年に当たる生物学オリンピックには約2億円を支援する方向で検討している。このため2009年度の支援額は5億3000万円(前年比50%増)を見込んでいる。

なお、日本での本大会を担当する生物学、化学の両オリンピック日本委員会は国の大会費用が国の支援だけでは足りず、財界などからの支援を求めることにしている。

以上が推進委員会で話し合われた内容です。

国の支援も増え、いよいよ活動が本格化する科学オリンピック。 皆さんも参加して、科学オリンピックを盛り上げてください。

※日本科学オリンピック推進委員会
ノーベル賞受賞者である江崎玲於奈横浜薬科大学長を会長に、各科学オリンピックへの支援・協力を目的に、各学会、教育界、財界、マスコミ界などの代表を迎え、2007年3月22日設立。メンバーは有馬朗人・日本科学技術振興財団会長、小柴昌俊・東京大学特別名誉教授、野依良治・理化学研究所理事長ら科学会の代表、また、日本学術会議会長、日本新聞協会会長、日本放送協会会長、日本民間放送連盟会長など24人。
(事務局:伊奈恵子)