第42回国際化学オリンピック(2010年7月19日~28日開催 於東京)に、日本の高校生を代表して出場する生徒4名が決定し、2日、発表されました。決定した日本代表生徒は以下の通りです。
・浦谷 浩輝(うらたに ひろき) 滋賀県立膳所高等学校 2年(16歳)
・遠藤 健一(えんどう けんいち) 栄光学園高等学校 3年(17歳)
・片岡 憲吾(かたおか けんご) 筑波大学附属駒場高等学校 3年(17歳)
・齊藤 颯(さいとう はやて) 灘高等学校 2年(16歳)
浦谷 浩輝(うらたに ひろき) |
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遠藤 健一(えんどう けんいち) |
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片岡 憲吾(かたおか けんご) |
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齊藤 颯(さいとう はやて) |
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※ 50音順。学年、年齢は2010年4月2日現在。学年は新学年で表記
この4名は、全国から過去最多の3078名が参加した、「第11回全国高校化学グランプリ」で2回の選考を通して代表候補として推薦され、さらに20名で行われた試験、学習、合宿による代表選抜を経て選ばれました。
代表生徒はそれぞれ
「日本代表に選ばれて光栄。たくさんの人にお世話になった。代表としての責任を自覚して、ふさわしい姿勢で臨みたい」(浦谷 浩輝くん)
「2回目の代表ということで、プレッシャーを感じるが、去年の経験を生かして頑張りたい。ホスト国として、日本の魅力を紹介できるようになりたい」(遠藤
健一くん)
「代表に選ばれたと聞いたときはとても驚いた。ホスト国として、いい成績を修められるよう努力していきたい」(片岡 憲吾くん)
「金メダルを取れるように努力したい。国際交流ができる場でもあるので、海外の化学がどういったものかを聞いてみたい」(齊藤 颯くん)
と意気込みを語りました。
実験に不安を感じるという声が多かった代表生徒たちですが、これから大会に向けて、4回の合宿などを含めた大学の先生などに専門知識を学ぶ特別教育を受け、海外のライバルとの戦いに備えます。
化学オリンピックに関して日本は、2003年の第35回大会から参加をはじめ、36回大会からは毎年参加生徒4名が何らかのメダルを獲得し、昨年イギリスで行われた第41回大会では、金メダル2つ、銀メダル1つ、銅メダル1つという優秀な成績を修めています。
昨年の大会でも金メダルを獲得している遠藤健一くんは、「2年連続金メダルを獲得した日本代表はいないので、それを目標にしたい」と、頼もしい目標を掲げました。
化学オリンピック日本委員会の野依良治委員長(ノーベル化学賞受賞者・写真右)は、開催について「144の企業、5000人を超える個人から寄付が寄せられた」と感謝を述べ、「新しいサイエンスを創っていくのは人。未来を担う人材の育成が課題となる中で、国際化学オリンピックは、若い人材の意欲・能力を高める絶好の機会。新しい発見をするのは若い人の特質だと思うので、十分に力を出せるように平常心、健康を心がけて頑張ってほしい」と代表生徒を励ましました。
昨年の生物学オリンピックに続いて、日本を会場として、70の国・地域から生徒、引率者約500名を招いて行われる今年の化学オリンピック。意気込み十分の代表生徒に期待が高まります。
国際化学オリンピック公式HPはこちら→ http://icho.csj.jp/
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