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国際科学オリンピックの結果報告とシンポジウム
【第54回】 2010年8月20日

日本科学オリンピック推進委員会による、「平成22年度 国際科学オリンピックシンポジウム」が、8月18日、東京大学の安田講堂で開かれました。

今夏の各科学オリンピックの日本代表の結果が報告されたほか、歴代の国際科学オリンピックメダリストによるパネルディスカッションや、中高生、教育関係者、保護者を対象としたワークショップが開催されました。

当日報告された、今年の科学オリンピック日本代表の成績は以下の通り。


第42回国際化学オリンピック(日本大会)
開催日程 : 2010年7月19日~28日
参加国数/人数 : 68カ国・地域/267名

浦谷 浩輝 (うらたに ひろき)さん 滋賀県立膳所高等学校 2年 銀メダル
遠藤 健一 (えんどう けんいち)さん 栄光学園高等学校 3年 金メダル
片岡 憲吾 (かたおか けんご)さん 筑波大学附属駒場高等学校 3年 銀メダル
齊藤 颯 (さいとう はやて)さん 灘高等学校 2年 金メダル


第41回国際物理オリンピック(クロアチア大会)
開催日程 : 2010年7月17日~25日
参加国数/人数 : 82カ国・地域/367名

澤 優維 (さわ ゆうい)さん 灘高等学校 3年 入賞
濱崎 立資 (はまざき りゅうすけ)さん 栄光学園高等学校 3年 銀メダル
益田 稜介 (ますだ りょうすけ)さん 大阪星光学院高等学校 3年 銅メダル
真野 絢子 (まの あやこ)さん 南山高等学校女子部 3年 銅メダル
山村 篤志 (やまむら あつし)さん 灘高等学校 3年 銅メダル


第21回国際生物学オリンピック(韓国大会)
2010年7月11日~18日
参加国数/人数 : 59ヶ国・地域/237名

栗原 沙織 (くりはら さおり)さん 北海道札幌西高等学校 2年 金メダル
坂本 莉沙 (さかもと りさ)さん 渋谷教育学園渋谷高等学校 3年 銀メダル
三上 智之 (みかみ ともゆき)さん ラ・サール高等学校 2年 銀メダル
水口 智仁 (みなくち ともひと)さん 開成高等学校 3年 銀メダル


第51回国際数学オリンピック(カザフスタン大会)
2010年7月2日~14日
参加国数/人数 : 96ヶ国・地域/517名

井上 秀太郎 (いのうえ しゅうたろう)さん 灘高等学校 3年 金メダル
岸川 滉央 (きしかわ あきお)さん 久留米大学附設高等学校 3年 金メダル
北村 拓真 (きたむら たくま)さん 灘高等学校 1年 銀メダル
越山 弘規 (こしやま ひろき)さん 甲陽学院高等学校 2年 銀メダル
清水 元喜 (しみず げんき)さん 灘高等学校 2年 銀メダル
久良 尚任 (くら なおと)さん 聖光学院高等学校 3年 優秀賞


※氏名の50音順にて掲載
※入賞・優秀賞は、メダルを受賞しなかった生徒のうち成績上位者に授与。

なお、第22回国際情報オリンピック(カナダ大会)は、2010年8月14日~21日の日程で開催中です。

以上の結果を踏まえて、シンポジウム冒頭に「憧れと感動、そして志」というテーマで基調講演を行った野依良治・日本科学オリンピック推進委員会理事(ノーベル化学賞受賞者・独立行政法人 理化学研究所 理事長/写真左)は、「好きな分野で力を発揮して、それを人に認めてもらうということが大切。科学に国境はない。科学技術は日本にとっても、世界にとっても極めて大切。日本の未来を彼らと(今日集まっている)皆さんに託したい」と、集まった中高生に向けて呼びかけました。

基調講演の後、歴代の科学オリンピックメダリストによるパネルディスカッション、また、メダリストたちが直接指導するワークショップや、サイエンスショーが東京大学内の教室で行われました。

ワークショップでは、分野ごとに少人数に分かれ、現役の大学生であるメダリストたちの手ほどきで、実験や問題の解き方などを学びます。

初めて大学での学習内容に触れた中高生は、普段はなかなかできない実験などに真剣に取り組んでいました。

会場では、先日夏合宿を終えたばかりの「創造性の育成塾」塾生も見かけることができました。
野依先生やメダリストの生の声、激励の言葉を聴き、一人でも多くの学生が得意分野の科学オリンピックにチャレンジしていってくれるよう期待しています。
(事務局:伊奈恵子)