第8回夏合宿-HOME > 授業レポート
7月31日 (水) 3時限目
13:00~ 安西 祐一郎 日本学術振興会 理事長 講義 「心と脳 ― 認知科学の探究」 |
※講義動画の公開は終了しました。
人間の心はどこにあるのか?脳のメカニズムがどうなっているのか?
これは未解決の問題。私達の社会や生活に関わる、大きな問題である―とご自身の研究分野である認知科学について話し始めた安西先生。
まず、脳の図を示して各部位が司る働きについて解説。
脳と心の科学は、様々な分野を総合した分野で未開拓の部分が多く、現在、世界中の科学者が競って研究をしていると説明しました。
突然、「こんな話し方でいいかな?」と塾生に問う安西先生。「科学者の特長は、熱中すること。話していると楽しくなっちゃう」と、科学者の原点について話しました。
虹の写真を見せて、「何色に見える?」と安西先生。この質問を様々な国の人に聞くと、日本では7色、アメリカでは6色・・・と、それぞれ答えが違うことを紹介。
他にもたくさんの例を出し、人間の心は脳からだけでなく、教育や社会からも影響を受けると説明しました。
認知科学や脳科学の研究の広がりや可能性について紹介した後、理科好きの塾生達に「糸巻きの問題」を出題。
まとめに「科学者になるなら熱中すること、好奇心を持つこと。そして切磋琢磨できる仲間をつくること」と、塾生の脳を刺激して講義を終了しました。
塾生からの質問では、「頭を打ったときに目の前がキラキラするのはなぜ?」「文学では国や地域で表現手法が違うが、脳の働きが違うのか」など、身近な疑問について質問が相次ぎ、安西先生は一つ一つ丁寧に回答していました。