第8回夏合宿-HOME  > 授業レポート

 
   
 
  

 

 7月31日 (水) 6時限目

 

19:00~

井村 裕夫

(公財)先端医療振興財団 理事長
元京都大学総長

講義 

「人にはなぜ病気が多いのか ― 進化医学の視点から ― 」

 

 

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子どもの頃は体が弱く、病院に行く機会が多かったという井村先生。病院に人体模型など興味を惹かれるものが多かったことが、医者を志すきっかけとなったと言います。
先生は大学院を卒業後、患者を診療しつつ研究を進めてきたとのことです。

 

進化の歴史、DNAから進化の過程を推定できること、生物の体内では他の生物が共生していることなどを説明したうえで、講義は、人体と病気の話題に。
人間は直立二足歩行など他の生物にはない特徴を獲得したものの、それらが原因で増えた疾患も多いことを解説しました。

 

次に、人類が世界各地に生活圏を拡大していく過程で、各地域に適応した形質を獲得していったことを説明。進化は単なる変化にすぎず、環境が変わればかえって不利になり、新たな病気や疾患が起こる。そのため、病気が減ることはない、と井村先生。
逆に、生命進化の歴史から考えない限り、病気の真の理解はできず、医学にとっては時には歴史を振り返ることも必要である、として講義を締めくくりました。

 

塾生からはたくさんの質問が出ましたが、先生はそのひとつひとつに丁寧に回答してくださいました。
最後に先生から、「直立二足歩行は人間の特徴だが、なぜ立ったのか理由がわからない。なにかアイディアがある人はいませんか」と呼びかけたところ、塾生からは
  ・  両腕を猛獣に食べられても足があればなんとかなる
  ・  四足歩行より二足歩行のほうが長距離を移動する人類にとっては有利で、選択された
  ・  えさを食べたり道具を使うために手を自由にしようとした
  ・  立っている方が足が長く見えるので、メスにモテた
  ・  四足だと手が邪魔なので楽な二足歩行になった
など自由な発想の回答が飛び出しました。