第8回夏合宿-HOME > 授業レポート
8月3日 (土) 2時限目
16:00~ 兼 龍盛 江戸川学園 取手中・高校教諭 実験 「物質の溶解性」 |
冒頭、「すべてのものは、非常に小さい粒々から出来ている。」と話し、いくつかの化学式をホワイトボードに書いた兼先生。今日の実験では、身近な物でできる水溶液の中の原子・分子の世界をのぞいてみます。
塾生の前に並んだ試験管には、少しずつ透明な薬品が入っています。
そこに水を入れると、もやもやと混ざったり、2層に分かれたり、それぞれ違う混ざり方をします。化学式を見て、水(H2O)からかけ離れているものほど、混ざりにくいといいます。
つづいて、飽和食塩水が入っている試験管に、アルコールを入れていきます。すると、きれいに2層に別れ、界面に結晶ができます。これは、物質同士の結びつきの強さに差があることによって起こるもの。「分子とか原子を、『これはモテるやつだから、だれかとくっつきやすい』とか想像すると、化学式はとても楽しい」と先生流の化学の楽しみ方も伝授されました。
この他にも、うがい薬やジュース、カルキ除去剤など簡単に手に入るものを使って、様々な液体の混ざり方や、そこで起こる現象を観察。
小さな試験管の中で起こる現象に、塾生たちは目を凝らし、歓声を上げていました。
赤色に変化した液体を透明にしたり、また色を戻したり、さらには反応を起こすまでの時間を調整したり。次々に起こる変化を見せながら、「大切なのは、よく見る目と、感動すること。さらに、化学をやるからには、何が起きているのかを考え、結果を伝えることまでやってほしい。」と、先生は語りました。
最後は、ガスボンベの中身を使って、試験管から炎を出す実験。
その仕組みを解説しながら、「僕が教えたいのは、手品ではない。現象には必ず自然の原理・原則がある。それを考えられるようになってください」と塾生に伝えました。