第8回夏合宿-HOME > 授業レポート
8月4日 (日) 3時限目
13:00~ 國中 均 JAXA・宇宙科学研究所(ISAS)教授 講義 「電気ロケット技術と 小惑星探査機はやぶさ1号/2号」 |
※授業の動画公開は終了しました。
はやぶさのエンジン開発で脚光を浴びた國中先生。
最初に、「人工衛星は飛んでいるのではなく、落ちている、というのが正しい」と、人工衛星が地球の周りをまわる原理や、慣性飛行と動力飛行などについて、図を交えわかりやすく解説しました。
そしていよいよ、先生が開発しはやぶさに搭載された、イオンエンジンの原理を説明。
そこに搭載された技術や開発の苦労についても、お話してくださいました。
トラブルを克服し宇宙から生還した、小惑星探査機 はやぶさ。
帰還直前、イオンエンジンの調子が悪くなった際に行ったクロス運転など、数々の危機を乗り越えた方法を紹介し、はやぶさの地球帰還時の映像も上映しました。
また、現在、先生が中心となり開発中のはやぶさ2の概要も紹介しました。
イオンエンジンは、耐久テストだけで5年。はやぶさが帰ってくるまで20年かかった、とした上で、「ものを作るには時間がかかるが、腰をすえて仕事をしないと、いいものは生まれない。まずは、興味のある範囲だけでいいので、専門家・スペシャリストをめざしてください。」
「できるはずはないというのは、応援の言葉。未来は自分で創るものだ。」と塾生にエールを送りました。
はやぶさ2のアンテナが以前の設計より増えたのはなぜ?水素エンジンの実用性は?など、宇宙好きの塾生からは専門的な質問が相次ぎました。