第8回夏合宿-HOME  > 授業レポート

 
   
 
  

 

 8月5日 (月) 5時限目

 

16:00~

有馬 朗人

「創造性の育成塾」塾長

 

 

  

 

 

 

5日前の開塾式で、世界の東西で対称性に対する考え方の違いがあることをお話された有馬先生。
この時間は、その内容を根底に据え、自然界や世界各地の建築、芸術などで見られる対称性について、さらに理解を深めます。

 

西洋の建築は、ほとんど左右対称につくられている一方、日本の寺などは、対称を崩しています。その一つの理由として、「ヨーロッパでは、木もまっすぐ生える。自然が対称だから思考も対称性を大切にするのだ」と唱えた哲学者・和辻哲郎の言葉を紹介しました。

 

今度は、物理学での対称性について考えてみます。
ニュートン力学のうち、慣性の法則と運動の法則を解説。中学生ではまだ習わない内容を、時折塾生に話しかけながら詳しく説明し、塾生も必死にノートに書きとめていました。
結びに、ニュートン方程式の並進対称性などを紹介し、物理学には多くの対称性があることを紹介しました。

 

対称性を重んじるヨーロッパの物理学者はパリティを信じ、対称性が破れていても良いと考える中国人物理学者は、パリティがβ崩壊で壊れていることを証明しました。
そして、対称性を破る考えを持つ日本の益川敏英氏、小林誠氏が、物質‐反物質対称性に破れがあることを予言し、南部陽一郎氏が、自発的対称性の破れという考えを発見したことに、まさに対称性に対する態度の違いが現れているといいます。

 

そして、最後に、日本人である有馬先生、とイタリア人であるイアケロー氏がつくりあげた有馬イアケロー理論を紹介。対称性を破る日本人と、対称性を重んじるイタリア人が共同で成した仕事であった、と話し講義を締めくくりました。