全国から選ばれた、理科が大好きな中学2年生40人を集めて、12日間にわたり富士山麓の、山梨県富士吉田市、「経団連・人材開発センター研修所」で続けられた、ノーベル賞学者など日本屈指の科学者の講演、気鋭の理科教師によるおもしろ実験、授業の合宿「創造性の育成―関本・有馬塾」は、11日、いよいよ最終日。
「創造性の育成―関本・有馬塾」 閉塾
閉塾式は午前9時から、塾生が毎日8時間にわたって授業や実験を受けた教室で行われた。
一緒に過ごす最後の夜を、深夜まで楽しんだ様子で、眠そうな顔が目立った。
有馬塾長は「よく2週間頑張りました。2週間の合宿というのは私にとっても初めて。この合宿を企画した時は心配でした。全員が最後まで勉強を続けたことに驚いています。」と安堵の気持ちをにじませた。
また、「日本人は覚えるだけで応用力が弱いと言われる。独創性を生み出すために考えることを養ってほしい。自分の好きなことは何かをまず考え、一歩一歩進んでいく。最後まで好奇心を持って突き詰めていく迫力を持っていただきたい。」とお別れの挨拶をした。
12日間を振り返って―塾生の声
塾生達からは次のような声が聞かれた。
●「周りの人がレベルの高い人ばかりで、不安に思ったこともたくさんありましたが、来てよかったと思いました。まだ帰りたくありません。」
●「今まで当たり前だと思っていたことが当たり前じゃなくなった。疑問を持つことによって科学が生まれるということがわかりました。」
●「(ここで学んだ)研究の仕方とか集団生活のとかはどの勉強にも活かせるんじゃないかなと思います。」
●「江崎先生の『のめり込むな』という言葉が一番でした。偉い人の話を鵜呑みにするタイプなので、これからはみんなの話を自分で確かめながら聞こうと思いました。」
塾生の多くは、この後、新富士駅にバスで向かったが、現地から参加の塾生などとはここでお別れ。バスの周りでは全国に散る友人達と別れを惜しんだ。
※「スーパー先生と子どもたち」(2006年)の記事を事務局にて再編。再収録しました。