「光量子科学の最前線への招待」開塾式・講義 五神 真 塾長 (理化学研究所理事長)

 開塾式の講話は、塾長の五神先生による「光量子科学の最前線への招待」。五神先生は、現理化学研究所理事長であり、過去に東大の総長も務められています。

 特に、カミオカンデについてのお話は興味深かったです。カミオカンデとは、宇宙から飛来するニュートリノを観測する装置のこと。ニュートリノはとても小さい素粒子で、ほとんどの物質を通り抜けてしまいますが、まれに他の物質とぶつかります。カミオカンデでは、ニュートリノと装置内の水の酸素の原子核が衝突した際に発生する光を検出するそうです。

でも、そんな小さな現象、どうやって検出するのでしょうか?
答えは、光電子増倍管という装置で「増幅する」でした。光電子増倍管は、内部の電極に電子を何度も衝突させることで少ない光子を増幅できる特殊な構造を持つ装置で、カミオカンデ内にたくさん設置されています。特に浜松ホトニクス製のものは大きさ・精度ともに素晴らしいそうです。

現在は、カミオカンデ、スーパーカミオカンデに続くハイパーカミオカンデの建設が進められているそうで、日本技術の凄さに驚くと共に、今後の発展にとてもワクワクするお話でした。

「挑戦し、時代の変化をチャンスと捉え楽しむ」。AI、デジタル化、気候変動……私が塾生だった頃とすら大きく違う、新しい世界を生きる塾生たちに、五神先生のメッセージはきっと響いたことでしょう。

(17期 杉浦芳乃香)

目次