
3時限目は、JAXA宇宙科学研究所副所長、「はやぶさ2」拡張ミッションチーム長の津田雄一先生の講義が行われました。本日は、カナダのカルガリーからオンラインで講義をしてくださいました。
約3週間前の2026年7月5日に、「はやぶさ2」が成し遂げたばかりの小惑星トリフネへの超近接フライバイ(通過観測)の成功についての説明から講義は始まりました。
「はやぶさ2」と小惑星トリフネとの相対速度は、秒速約5キロメートル(新幹線の60倍)という速さで、小惑星トリフネの至近距離を通過し、観測に成功しました。この成功によって、「はやぶさ2」は一つの探査機で、二つの小惑星を探査するという成果を達成しました。また、これまで「はやぶさ2」が成し遂げた数々の世界初の挑戦と偉業についても紹介されました。

次に、小惑星探査によって太陽系と生命の起源を探る意義についてお話されました。
2020年に、「はやぶさ2」が探査に成功した小惑星リュウグウは、約46億年前の太陽系誕生当時の物質を残している可能性があり、その試料を地球へ持ち帰り、研究することで、「太陽系の歴史」と「生命の起源」につながる重要な手がかりが得られたことが紹介されました。

リュウグウは予想以上に岩が多く起伏に富んだ地形であったため、探査は想定どおりに進みませんでしたが、探査機の着陸方法を見直し、地球から4ヶ月間かけてプログラムを書き換えることで困難を乗り越えたそうです。
未知の環境に応じて柔軟に対応する姿勢が、世界初の成果につながったことが印象的でした。
最後に津田先生は、「夢が叶ったのではなく、小さな興味を育て続けた結果、夢のようなことが実現した」と語り、好奇心を持ち続けることや、人との縁を大切にすることの重要性を塾生に伝え、講義を終えられました。
(16期生・長坂ソフィア怜)
