塾生 夏合宿のまとめ

01.池上 和希

 僕は学校の担任による紹介がきっかけで創造性の育成塾の入塾を希望しました。外国企業との交流が活発になったことに伴い、従来の日本の産業システムを変えようという動きが近年見られてきているな、という意識は当初から持っていました。そして、育成塾の始まる前までは、データサイエンスによる「真の科学的視点」の獲得こそ、自分の将来にとって最も重要だと思っていました。しかし今回の合宿で、「真の科学的視点」だけでなく、多くの気づきや驚きを体験することができました。

 特に印象に残った講義は五神先生の光と波についてです。人々が普段から目にしている光の正体について「なぜ」と疑問を抱く科学者に感心したほか、近年注目されているAIなどの技術を使って「変化」を作り出せる可能性が我々の世代にはあるということを学びました。自ら新しい発想を生み出す力・忍耐強く続ける力・自ら原理に立ち止まって考える力を鍛え、多数派・少数派という枠にとらわれない「個人」として明確な根拠を含んだ意見を持っていこうと思い、「学ぶ」・「話し合う」ということそのものに対する価値観を改めるきっかけにもなりました。

 5日間、多くの方との「対話」を楽しむことができました。話し手の世界観に入ることに集中し、ノートが十分に書けなかった時もありましたが、思い出に残る経験でした。全国から集まった「科学好き」との出会いを大切にし、自分の定めた目標に自信を持って挑戦していきたいと思います。講師・実験講師の皆様、貴重なお時間を割いてくださり本当にありがとうございました。合宿を主催してくださったネットジャーナリスト協会をはじめとする多くの協賛企業、そして合宿期間中塾生の健康と安全を第一に考えてくださった運営委員・事務局・看護の方、同じ学生として塾生のサポートをしてくださったOB・OGの皆様にも心よりお礼申し上げます。「引き起こる」・「引き起こす」を学ぶ科学で成長していくことに向けて、好奇心・考える力・知能・興味・データ・チームワーク・挑戦・観察と疑問・伝える力・計画・考察・社会との繋がり・振り返りなど、講師の方々との「対話」で出てきたキーワードを大切にしていきたいと強く思います。本当にありがとうございました。

02.池上 結翔

 僕は、創造性の育成塾で、日本の科学に大きな影響与えた先生たちの講義を聞いて、これまで興味のある分野ばかりについて勉強してきた僕が、いろいろな分野の科学についても勉強していきたいと思うようになりました。僕が、最も印象に残った講義は上田先生の考える力の鍛え方についてでした。授業の初め、創造性を鍛えるためにどのようなことをしたら良いのかと聞かれた時は本当にどう答えたらいいのか分かりませんでした。しかし、先生の話を聞いて、考える力を鍛えるためには、まず、「分からないこと」は何かを明確にすることが大切だと理解しました。僕は、「分からない」と感じた時点で、思考停止して無駄に時間を過ごしてしまうことがよくあるので、今後は疑問を言語化することを意識して課題に取り組もうと思いました。

 コミュニケーションが苦手な僕ですが、今回の創造性の育成塾では、まずは周りの人に積極的に質問して、関わりを持つことを頑張りました。話しかけてもらうのを待つのではなく、自分から質問したりすることで、少しずつ仲良くなれました。課題研究のストローブリッチコンテストでは、友達と案を出し合って3位という結果が出ました。実験の時も、周りと積極的にコミュニケーションを取っていたことで実験がより面白く、理解が深まるものだと思いました。それに先生や先輩たちの言葉通り、今後もこの科学を楽しむ友達との関わりを継続していきたいと感じました。

03.石榑 まい

私は今回の夏合宿で、「わからないことや難しいことは面白いことだ」ということを改めて実感しました。

講義の中では、物理のわからない公式が出てきたり、基礎知識が曖昧なまま詳しいことの説明をされてしまったり、「何言っているのか、全然わからない、、、」という状況が幾度かありました。けれど、物理のわからない公式は、わからないなりにメモをとったり、基礎知識がなくてわからないものは夏合宿が終わってから、本で調べてみたりしました。その結果、「わからない」がいくつか「わかった!」に変化しました。まだ、全てがわかるわけではないけれど、「わかった!」を増やせるようにしたいです。わからなかったことがわかったり、難しいことはもっと知りたいと思えるので、「わからないことや難しいことは面白いことだ」と思います。

また、課題研究発表会では、自分では思いつかなかった案を聞いたり、実際におもりを載せていって橋が歪んでいく様子を見て、力がどの向きにかかっているのかを知ることができました。津田先生もおっしゃっていたように、自分一人でできることは少ないけれど、周りの人と協力することで大きなことができたり、視野が広がったりすることに気づきました。 以上のように、夏合宿を通して新しい知識や、めったにできないような経験をすることができました。この夏合宿で学んだことを、今後に活かして過ごしていきたいです。

04.伊藤 晏理

 私がこの合宿を通して、理科を今までよりもっと好きになりました。そして、特に好きな情報の分野はほかの理科の分野ともつながっていると知ることができ、自分が知らない理科の世界に足を踏み入れることができました。

 私がこの合宿で一番心に残ったのは、上田正仁先生のご講義です。上田先生のご講義を聞いて、頭の良さと考える力があることは全く違うとわかりました。私は今まで、勉強をするうえで、たくさんの正しい知識を素早く取り入れることが大事だと思っていました。しかし、じっくり考えて自分の答えをゆっくりと導き出すことではじめて「考える力」が鍛えられると教えていただきました。自分のわからない問題はとばしてどんどん前に進むのではなく、わからない問題こそ向き合って、ゆっくりでも答えを出してみようと思いました。

 育成塾で、今まで考えもしなかったこと、知らなかったこと、たくさんのことを学ぶことができました。また、たくさんの仲間に出会うことができました。たった5日間という短い期間ではあったけれど、とても貴重な経験になりました。この経験を今後の更なる学びに活かしていきたいです。

 合宿を開いてくださった運営の皆様、先生方、そして塾生のみなさん、本当にありがとうございました。

05.井上 はるな

 五日間の育成塾は本当に充実したものでした。育成塾に来る前は、私には理科はいわゆる「お勉強」の一つでしかなく、勉強の中では好きな方でしたが、好んで触れようとは思いませんでした。しかし、そんな私もこの育成塾で大きく変わりました。変えてくれたのは、先生方の興味深いお話と課題研究でした。

 先生方の興味深いお話は難しかったですが、自分の知識の幅はとても広がりました。特に自分が以前から興味を持っていた分野、そして新たに興味が湧いてきた分野の講義は楽しく聴くことができ、将来の可能性が少し広がったように感じました。
 また課題研究では驚きがたくさんありました。最初にストローのみでバケツと重しを支える橋を作る聞いた時、私はすぐに「無理だ。」と諦めていました。しかし、同じ班の仲間達がたくさんの意見を出していて、失敗にも挫けず、素直に「すごいな」と尊敬しました。そんな尊敬できる仲間達と最後には重さに耐える橋を作ることができました。また、普段の塾生の皆さんとの会話は刺激が多く、有意義な時間でした。

 この創造性の育成塾で私は良い方向にすごく変わることができました。これからは、自分が興味を持つ分野をもっともっと知って、研究したいです。最後にこの創造性の育成塾の運営委員の方々、OBOGの方々、そしてたくさんの刺激を下さった先生方や塾生の皆さん、ありがとうございました。

06.今枝 駿斗

 あの夏合宿からもう二週間ほど経ちました。創造性の育成塾での五日間を振り返ってみると、これまで知らなかった世界にたくさん触れることができた貴重な機会だったと思います。

 この素晴らしい夏合宿の中で一番心に残っている講義は、上田正仁先生の「考える力の鍛え方」です。「独創性や創造性の鍛え方がわかる人はいますか?」という質問から始まったこの講義に、僕は引き込まれました。創造力や考える力を鍛えるためには、まずマニュアル力(=答えが一つに決まった問題を制限時間内に解ききる力)が必要不可欠であるというお話は特に印象深く、創造力と対極にありそうなマニュアル力こそが創造力の土台になっていると学び、自分の視界が切り開かれた気がします。創造性の育成塾でできた友人達と切磋琢磨しながら、まずはマニュアル力を鍛えていきたいと思います。

 また、津田雄一先生のはやぶさ2についての講義を通して、今まではあまり関心のなかった宇宙について興味をもつようになりました。はやぶさ2が成し遂げた偉業は誰もが知るものですが、その成功の裏にどれだけの困難があったのか、「はやぶさ2」のプロジェクトマネージャーを務められていた津田先生だからこそ語れる熱のこもったお話が、僕に宇宙に対する興味を抱かせたのだと思います。

 創造性の育成塾の活動について、きっと未来の自分も「あの夏は貴重な経験だった」と言うでしょう。すばらしい講義や実験をしてくださった先生方、運営に関わってくださった皆様、そして18期のみんな、本当にありがとうございました。最後になりますが、これからもよろしくお願いいたします!

07.上田 理仁

 この5日間、毎日さまざまな講義を受け、新しい発見がたくさんありました。特に印象に残ったのは、上田正仁先生の創造性に関するお話、そして鈴木寛先生の科学技術史のお話です。

 上田先生は、「考える力は意識的な不断の努力で身につくもの」とお話されました。哲学の古典的文献を読むことで考える力がつくことや、諦めない人間力が大切であること、問題を見つける方法など、創造性を育むための多くの方法や思考を教えていただきました。

 鈴木先生は、近年の科学の発展とその歴史的背景についてお話されました。科学技術の歴史には常に「社会の動き」があり、「世間に重要性を理解してもらう力」が求められることや、「新発見だけでなく原理を理解することも大切である」というお話が特に印象的でした。

 また、4つの実験を通して、観察することや諦めないことの重要性を学びました。 グループワークでは、全員が多くの意見を出し合う必要性や、全員の得意なことを活かして作業分担する大切さを実感しました。

 この合宿を通して自分の弱点や伸ばしていきたい部分を明確にすることができました。

 さらに、夏合宿では素晴らしい仲間に恵まれ、何でも相談しあえる友達ができました。育成塾で出会った仲間たちとともに、これからも成長を続けていきたいと思います。

08.大石 康介

 創造性の育成塾で僕は、今まで以上に、「もっと知りたい」「なぜこうなるのか」といった探究心が大きくなりました。自分の興味のない分野のプロフェッショナルの方々の講義をたくさん受けることができたからだと思います。興味がない分野が興味のある分野に変わったことで、自分の物事を見る視点の幅が大きく変わったと感じます。

 一番心に残っているのは、松尾先生と森田先生の「進化生物学とAI」の講義です。「人工知能を作るには人間を知る必要があり、人間とは何かがいまだに分かっていない」ということがとても不思議に感じ、自分とは何かということを考えるきっかけにつながりました。
 また、ストローブリッジコンテストでは、チームで分担し、メンバーそれぞれの良さを発揮することができたのではないかと思います。

 育成塾の五日間はとても内容が濃く、充実した五日間で、楽しく、また非常に短く感じられました。普段通っている学校とは違い、参加者全員が熱意に溢れていて、とても居心地が良い学びの場でした。自分と同じ目標を持っている仲間と関われたことにより、今後自分が挑戦していくであろう理科系の大会で、頑張ろうという気持ちが一層強くなったと感じます。

 講義をしていただいた先生方や事務局の方々、OBOG の方々、そして塾生の皆さん、本当にありがとうございました。

09.岡田 啓

僕は育成塾で普段は会えない方々の講義を聞きました。その中で、僕は上田さんの講義が1番自分に活かせそうと思いました。何故かというと、僕は普段から発想力を向上させたかったからです。上田さんの講義の題名はまさに自分が目標にしていたことを達成する鍵になる「考える力の鍛え方」でした。僕は考える力は発想力に繋がると思っているので上田さんの講義は良いと思いました。上田さんの講義では、考える力とは根気強さや本質を見抜く力で日々の積み重ねと言っていました。さらに考える力は考える習慣、現象を見た時にただ見るのではなく、どういう現象なのか、何故そうなるのかを考え理解する習慣をつけることで考えることが楽しくなり、考える力を加速的に向上すると言っていました。これは何事にも使えると思いました。なぜなら、勉強や習い事でも習慣をつけて楽しいと感じればそれをさらにやろうとしてどんどん質や量が向上し、それがさらに加速していくと思うからです。他にも上田さんは講義で、「考える力は生まれつきの才能ではない」と言いました。さっき言ったように、考える力とは日々の積み重ねなので才能関係なく誰でも頑張れば身につけれると思いました。僕は今回の育成塾を通して、たくさんの興味のあることやこれからの自分に活かせることを見つけ、さらに自分が決めていた目標を達成することができました。これからは自分の好奇心を大切にし、何事もただ見て終わるのではなく「考える力」を働かせ、興味のあることにはとことん挑戦し、諦めそうになっても根気強く挑戦してこうと思いました。

10.小國 太一朗

 この合宿は、最初に緊張しながら講義室の席に着いてきょろきょろしていた瞬間から、最後に赤門の前でみんなで肩を組んで集合写真を撮った瞬間までとても素晴らしい時間でした。先生方の講義も仲間たちと一緒に行った実験なども楽しいことばかりで、とても充実した貴重な時間でした。

 僕は科学と言うものは知識や技術と言ったものが重なって作られていくものだと思っていましたが、先生方の講義を聞いて、人との縁やつながりといった人とのかかわりと言ったものや夢や自分の興味や未来といったようなことが大事ということを学ぶことができました。科学で活躍されている先生方の講義はとても魅力的で毎時間ワクワクしていました。仲間たちと話し合う実験や課題研究は協力したりお互いに遠慮しないで意見をぶつけ合ったりは、理科好きどうしであるから共有できる楽しい時間だったと思います。

 中学二年生の夏にこのような体験ができたことが今の僕にとってとても大きな経験でした。その経験はこれからの僕にとってもとても大切なものになると思います。

 僕は合宿に参加する前に自分が井の中の蛙であることを知りたい、と言いました。実際に合宿に参加して、先生方や仲間たちが見せてくれた海はとても広く美しいものでした。まだまだ僕には遠くにありますが、一歩一歩確実にその海までたどり着きたいと思います。本当にこの合宿に参加できてよかったです。

 この合宿に携わったすべてのみなさま、ありがとうございました。

11.川鍋 花

とても濃く、楽しい5日間でした。

参加が決まった時は、全国の「理科好き」についていけるのか、講義を理解できるのか、友達ができるのか不安でした。会場でも、「プログラミングが好き」「家で○○の研究してるんだ」という会話が聞こえてきて焦りました。国際生物学オリンピックで銀賞を受賞された日吉さんのお話も、知らない用語がたくさん出てきました。

それでも、多くの学びを得ることができました。理解できない部分は、いつか解る日が来るかもしれない、とノートをたくさんとりました。

特に感動したのは、津田雄一先生の「はやぶさ2と太陽系探索」と大島まり先生の「医療×シミュレーション×AI」の講義です。広大な宇宙の中のちっぽけな星からサンプルを持ち帰るという壮大なミッションや、コンピュータを使って患者の体の中や手術手順を事前にシミュレーションする技術に、未来への希望を感じました。

ストローブリッジの課題研究は、一番疲れたけれど一番楽しかったです。一次選考で似た課題に取り組んでいたおかげで、グループのみんなが頼ってくれました。製作する人とプレゼンの内容を整理する人など、4人全員がそれぞれの得意なことを活かしてアイデアを形にできました。総合1位になり、とても嬉しかったです。メンバーの3人には感謝でいっぱいです。 夏合宿に参加する機会をいただき、どうもありがとうございました。学んだことや出会った仲間を大切にして、いろいろなことに挑戦していきたいです。

12.是永 琥珀

僕はこの合宿で、いろいろな先生方のお話を通し、全く知らなかったことや、興味を持っていたことなどの講義を聴くことができ、理科がさらにすきになり、物事に対する様々な見方をまなぶことができました。

難しくて理解できないようなこともたくさんありましたが、とても楽しく聞くことが出来ました。

僕はこの講義で、梶田先生のニュートリノと宇宙波で探る宇宙の謎という講義が一番印象に残りました。カミオカンデでけんしゅつされたニュートリノは超新星爆発の理解に貢献したことの話を聞き、改良されたスーパーカミオカンデで超新星爆発から放出されるニュートリノの検出をしていることも知りました。

さらに、重力波の話では、ブラックホールの連星系は、互いに周回する中で、聞かずいていき、最終的には大きな1つのブラックホールになるということを聞きました。他にも中性子星同士が合体するとブラックホールになることには驚きました。

また、上田先生の考える力の鍛え方という講義が梶田先生の講義と同じぐらい印象に残りました。この講義では、高校まではマニュアル力、大学では考える力、大学院や社会では創造力が必要になるということを聞きました。他にも考える力鍛えることができるなどの様々なことを知りました。僕も考える力を鍛えていきたいと思いました。

この合宿で学んだことを今後の学びに生かせるようにしたいです。ほんとうにありがとうございました。

13.坂上 瑞紀

 私は、「創造性の育成塾」で、たくさんの先生方の講義や実験、施設見学などを通して、新しい物の見方や学ぶことの楽しさ、仲間と協力することの重要性など、様々なことを学びました。講義や授業では理解できなかった部分も多々ありました。しかし、ホテルに帰った後や育成塾終了後に家で調べたりして、自分なりに理解することができたと思います。新しい事を知るといういことは自分の世界を広げることに繋がるということに気付きました。

 一番印象的だった講義は、津田雄一先生の『「はやぶさ2」と太陽系探査』です。津田先生は、「はやぶさ2」やそのミッションなど、さまざまな事をお話ししてくださいました。「はやぶさ2」は小惑星リュウグウに関するミッションが終わった時点で半分以上のエネルギーを残していたことから、現在、さらに他の2つの小惑星を目指す拡張ミッションを実行中だそうです。遠くの星でのミッションをエネルギーを残して完了できたこと、拡張ミッションができるような頑丈な機体が作られていたことにとても驚き、感動しました。

 課題研究もとても楽しかったです。知らない人たちとチームを組んで作業することが最初は不安でした。しかし、一緒に過ごしていくうちに仲良くなれました。橋を作るという共通の目的について話し合いをする中で、仲間の考え方が分かる様になり、それぞれの得意なことを出し合って活動できたと思います。仲間と協力したからこそ今の自分たちに作れる「最高の橋」を作ることができました。仲間と協力する事の重要性と楽しさを実感しました。

 科学や数学が好きな仲間と貴重な経験ができ、とても充実した五日間でした。ここで学んだことを自分の将来に生かしていきたいです。最後になりましたが、講義や実験をしてくださった先生方、運営に関わってくださった方々、OBOGの皆さん、本当にありがとうございました。

14.柴田 千歳

この夏合宿でたくさんのことを学びました。特に様々な先生方が、「好奇心」そして「縁」を大切にとおっしゃっていたことが印象に残りました。私は他人との繋がりをおろそかにしがちな人間だったのですが、今回の合宿ではグループワーク以外でも人とコミュニケーションを取ったり、連絡先を交換したりと頑張ることができました。

これまで私の興味は特に宇宙にあったので、はやぶさ2やニュートリノのお話は実際に携わっている先生のお話が聞けて本当に嬉しかったです。

講義の中ではたくさんの新たな気づきを得られました。特にAIや光についてはさらに好きになれました。

AIについては、もともと何のために作っているのか疑問に思っていました。講義の中で、脳の仕組みをコンピューターで作ってみて人の脳の仕組みを理解しようとしていると聞き、納得することができました。また、脳の神経細胞がコンピューターと同じように0と1で構成されていて、記憶などもその繋がり方で決まっているという話も興味深かったです。

光については、普段当たり前に使っているレーザーがそんなにもすごい発明だったと知り、驚きました。光は粒としての性質も波としての性質も持ち合わせている、というのはコズミックフロントなどでよく見ていましたが、久々に聞き、やはりこの分野が好きなんだなと再確認しました。

創造性の育成塾を通して色々と楽しく学び、発見することができました。ありがとうございました。

16.陣内 杏彩

はじめに、貴重なご講演を聞くことができたことを本当に嬉しく思っています。

私が一番印象に残っているのは梶田隆章先生のニュートリノについての講義です。宇宙線の存在が1912年に明らかになってから現在まで、光では見えない宇宙が存在していることはわかっていました。そして、ニュートリノを検知するためにスーパーカミオカンデという装置があることも宇宙が好きだったため多少は知っていたつもりでした。しかし、先生から実際の装置の仕組みを聞いたとき自分が今まで知っていた知識はほんの一部に過ぎなかったことがわかりました。先生は他にも重力波についても話されていましたが、その中でももし地球と太陽の間を重力波が通過したとき変化する距離が、水素原子一つ分ほどの小さなものであることや、太陽質量の100倍以上のブラックホールが存在していること、現在の宇宙は陽子でできていることを知りました。私が講義で疑問に思ったことは、現在の宇宙は陽子でできているということです。宇宙の始まりの時には10億1の陽子と10億の反陽子が存在していたと先生は話されていましたが、私は10億の陽子と10億1の反陽子だった場合はどのような宇宙だったのか疑問に思っていました。調べてみたところ、反陽子には陽子との違いがほぼ無くその理論だと、もし反陽子の数が1つおおくても今の宇宙とほぼ違いがないのかもしれないと考えました。非常に聞いていて面白い講演でした。

17.関 果楓

今回の夏合宿で私が1番思い出に残っていることは課題研究です。1日目に班が発表されて橋の構造をどのようにするかを話しあいトラス構造にすることなどを決めました。しかし班員に橋に関する選考問題6番に取り組んだ人がいなかった私たちの班では三角形の構造を作るのが難しく、中間測定では棒を束ねたような橋にしました。しかしバケツも支えることも出来なかったため、デザインを見直し、また強度を高めた橋桁にトラス構造をつけたものに挑戦しました。三角形の部分を作るのは難しかったですが班員に教えてもらいながら作れるようになりました。また、私たちの班ではエコを意識してストローを無駄遣いしないようにしました。完成した橋は本物の橋に似たデザインになり、少し不安定なところもありましたが強度を高めることができました。発表会では1900グラム程のおもりに耐えることができました。他の班もデザインが素晴らしいチームや発表がとても上手なチームなどそれぞれの特徴が出ていて興味深かったです。私たちの結果は5位と少し悔しかったですが、橋を作る過程の中で最初は少しぎこちなかった班員たちと仲を深めることができ、共に同じ目標に向かって力を合わせたことは一生の思い出になると思います。素晴らしい5日間となりました夏合宿をサポートしてくれた皆様、ありがとうございました。

18.髙梨 揚之丞

 合宿の初日、僕はとても緊張していました。「中2・理科好き」が共通点なだけの全国から集まる同期と、友だちになれるのか心配があったり、最先端の科学の講義を自分が理解できるのか、不安になったりしていました。でも、実際に合宿が始まると、同期の皆とは理科以外の話題でも盛り上がるくらい気が合い、最終日には離れるのが辛い気持ちにまでなりました。また講義や実験は、どれも刺激的で面白く、わからないことも、将来はこれらがわかるような自分になっていくんだ、と楽しみに思えました。

 講義の中で、特に心に響いたことが二つあります。一つは、上田先生のご講義で、考える力の鍛え方について、疑問を言語化する努力をする、ということです。科学全般においても自分の考えを言語化していくことはとても大切なことなので、僕は言語化があまり得意ではないぶん、いっそう意識していこうと思いました。

 もう一つは、津田先生が仰っていた「自分の好きなことを突き詰めて好奇心と縁を大切にする」ということです。聞いたとき、なんてわくわくする言葉だろう思いましたが、合宿を振り返ると今でも蘇ってきます。合宿に参加するまでは、まだぼんやりとした憧れだった科学者になるという夢が、合宿後はこの言葉の続きにあるものだと思えるようになりました。

 創造性の育成塾に関わる全ての皆さま、貴重な経験と、ご縁をありがとうございました。いつかまた、皆さんにお会いしたいです。

19.髙橋 純怜

 この合宿は5日間とは思えないほど充実していて、たくさんの成果を得ることができました。特に印象に残っているのは次の3つです。

 1つ目は、新たな分野への興味が湧き、世界が広がったことです。中でも、JAXAの津田先生のご講義(リュウグウ探査のお話など)は時間が経つのも忘れて聴き入り、宇宙への関心を持つ契機になりました。また、OGの先輩による科学オリンピックのお話は、とても楽しそうに振り返られていたこともあって、私自身も挑戦への意欲が芽生えました。

 2つ目は、最高の仲間と出会えたことです。何年もかけて研究を続けている人やすでにオリンピックに挑戦している人など、尊敬できる同学年の仲間に出会えたことは、大きな刺激になりました。また、寝食を共にしていろいろなことを語り合えたことで、切磋琢磨できる大切な仲間ができました。
 3つ目は、課題研究を通して、最後までやりぬく大切さを痛感したことです。途中の性能チェックでは良い結果が出せず、班員の意見が衝突することもあって何度も挫折しかけましたが、最後まで励まし合いながら改良を続けた結果、本番では私たちの最善の成果を出すことができました。皆で喜び、お互いをねぎらったあの時の達成感は今も忘れられません。

 この5日間の貴重な経験は一生の財産になったと確信しています。今後はこの経験を生かして、夢を叶えられるよう様々なチャレンジをしていきたいです。

 先生方や事務局の皆さま、先輩方、本当にありがとうございました。

20.髙橋 りっか

 私は創造性の育成塾に参加して、同じ18期生の仲間たちと共に自分も次世代への懸け橋となれることを実感しました。今まで、私は理科や美術、英語など様々な分野に興味があり、1つの事を詳しく知ろうとはしていませんでした。そんな私が将来専門家や研究員になれるのかどうか不安でした。しかし、この合宿を通して理系の道への進み方は1つではないと思いました。

 例えば、大久保昇先生は自分の持つ科学的思考は経営にも活かすことができると仰っていました。今、自分が意味も分からず勉強している数学や物理などの教科は、自分の将来に直結しなくても自分の脳内ではいつまでも価値のある働きをすることを知りました。また、松尾先生、森田先生、大島先生、鈴木先生は2つ以上の全く違うように見える分野には実は繋がりがあったことを教えてくださいました。今、自分の一番興味のあることはいつか役に立つことを知りました。

 このように、私は5日間を通して変わりました。急激に変化する時代の中で、解答がひとつではない社会課題を解決するには、広い分野での知識が必要になることに気づかされました。社会が大きく変わっていく中、この育成塾で身に着けたことと一生頼りになる仲間のことを思い出しながら進んでいこうと思います。

 最後に、講師の方々、OB・OGの方々、本当にありがとうございました。

21.玉村 優衣

私はこの4泊5日の創造性の育成塾を通して大きく分けて二つのものを得ました。それぞれの分野の第一線で活躍されている教授の方々のお話から得たたくさんの知識と理科が好きだという同い年の最高の仲間です。

まず、教授の方々のお話の中でも私は、津田雄一先生の『はやぶさ2』と太陽系探査のお話がいちばん印象に残りました。私は、この育成塾に参加するまで、化学や生物の分野が好きでした。地学はあまり詳しくなく宇宙はとても難しいものと考えていました。はやぶさ2をリュウグウに着陸させるにはたくさんの課題があったそうですが、その困難もたくさんの科学者と技術者の方々の協力で無事着陸したそうです。はやぶさ2は日本にサンプルを送った後、今は次の小惑星の探索に向かっているという話を聞き、宇宙を探る壮大な探検は今でもこれからも続いていくと思うととても感動しました。また、難しいものと感じていた宇宙に興味をもつきっかけになりました。

次に最高の仲間を得たことです。今回の課題研究はストローブリッジコンテストでした。私のチームはその中で性能競技では3位デザインでは1位を獲得できたことはとても嬉しかったです。仲間とたくさん話し合い、試行錯誤しながら1つの橋を作り上げるということは難しいことでしたが、無事にこのような結果を収めることができました。

人生で一度しかない、中学2年生の夏休みにこのような有意義な5日間を過ごせたことはとても貴重でした。この合宿に関わってくださった教授の方々、事務局の方々、OB•OGの方々に感謝を述べたいです。ありがとうございました!

22.土肥  來未

 まず初めに創造性の育成塾を運営してくれた皆様に感謝したいと思います。講義をして頂いた先生方、OB・OGの方々、スタッフの皆様、貴重な機会を作っていただき有難うございました。

 私は創造性の育成塾を通して、一流の先生方の講義や学校では経験出来ないような実験などとても刺激的な学びを得ることが出来ました。

 講義では上田先生の「考える」という内容が印象的でした。人は考える事が基本でそこから想像力やマニュアル力が身につく事を知りました。また、考える事は生まれつきではなく意識的に努力することで鍛えられるという話が心に残りました。これからの社会では想像力が必要だと私は思っています。想像力を鍛えるために日々、様々な事を考える努力をしたいと思います。将来、社会の変化を作っていく人になりたいと思います。

 実験ではストローを効率よく使い、デザイン性のある橋を作る課題が一番印象に残っています。少ないストローでいかに丈夫な橋にするかチームのみんなで悩みました。試作品を作成後、そこから丈夫さが欠けている所を考え臨機応変に対応出来たと思います。想像する力の訓練になり、またチームの団結力も付いたと思います。

 最後に、創造性の育成塾に参加できなければ知り合えなかった友達も大勢います。講義や実験だけでなく人間関係も深まりとても濃い四日間でした。私は今回の学びを今後の人生に活かしたいと思います。とても貴重な経験を有難うございました。

23.戸﨑 朝葉

創造性の育成塾は、本当に刺激的で素晴らしい5日間でした。

一番印象に残ったのは、上田正仁先生の「考える力は日常の不断の努力の中で鍛えられる筋肉のようなもの」というお話です。運動の話との比較で、考える力という難しい概念がとても腑に落ちました。また先生方の専門はそれぞれ全く違う事なのに、お互いどこかで関係していて、ふとその関係に気づく、エキサイティングな瞬間が何度もありました。

兼龍盛先生の「身近なものを使えば、どんな人でも化学の面白さを体験することができる」というお話にも、とても感動し、勇気付けられました。

先生方のどのお話にも、これからの自分を高めていくヒントがあふれていて、今もノートを見ながら咀嚼している状態です。

最初はよそよそしかった仲間も、課題研究が始まるとお互いの得意な事で自然に役割分担ができて、すぐに素晴らしいチームになれました。共同作業を通じてこんなにも仲良くなれたのは初めての事で、本当に嬉しい経験でした。一番の楽しみは一緒にお昼を食べること。日常のいろいろな物事に興味を持ち、知ることにとても貪欲な仲間たちと過ごした時間は、自分にとって大きな刺激となりました。

育成塾を通じて出会えたかけがえの無い仲間とは、これからも様々な活動を通じて、お互いを高め合っていけたらと思います。

運営委員の方々、先生方、そしてたくさんの刺激をもらった18期生のみなさん、本当にありがとうございました。

24.中川 維月

創造性の育成塾を知った時から絶対参加したいと思い選考問題と面接に全力で挑みました。その結果、全国選抜に選ばれたときはとても嬉しかったです。合宿前には神岡町のスーパーカミオカンデの実物を見に行き、ニュートリノや重力波、AIの予習にも楽しく励みました。実際参加してみると、ここでしか得られない貴重な体験と自身の成長の実感でいっぱいでした。宇宙物理学や医療、生物学、AIなどの講義は本当に最先端の内容で「レベルの高さと面白さが圧倒的だ」と感じました。「変化の時代を楽しむ」という、今の時代に起きる様々な変化を、自分を変えるチャンスとする五神真先生の言葉に感銘を受けました。私も色々な知識をつけて、新しいことに挑戦していきたいです。そして将来世の中に何か新しい変化を起こせるようなことをしたいと感じました。化学と光の実験では、「こんな風になるのか」という驚きがあり、原理を追及していきたいと感じました。津田雄一先生のはやぶさ2の講義で話されていたように、「好奇心」を広げていくことで自分の将来につながっていくと思います。ストローブリッジの課題研究では、仲間のアイデアや取り組む姿勢、考え方のレベルがとても高いと感じました。その中で、役割分担をし、皆で一つのことを作り上げる体験を通じて、自身の創造性の領域や可能性が広がったと実感しました。合宿中の生活での時間でも仲間との仲をとても深めることができました。ホテルでの生活も楽しかったです。今回の夏合宿で新たな自分を見つけることができました。この体験と縁は、私の一生の財産になると思います。5日間本当にありがとうございました。

25.中澤 宗佑

 僕はこの夏合宿を通して、理科の面白さを知り、理科が今までより、好きになりました。最前線で活躍されている先生方やOB,OGの方々、一緒に学んだ同じ理科好きの塾生の仲間達から、たくさんの刺激を受けました。
 はやぶさ2のプロジェクトマネージャーの津田雄一先生のご講義では、はやぶさ2のプロジェクトを実体験をもとに分かりやすく説明してくださいました。リュウグウのサンプルを採取しようと決めた経緯から、燃料の重さの問題、リュウグウの安全な着地地点を見つけることの難しさ、サンプルリターン成功までの過程などが知れてとても心が踊りました。また、はやぶさ2では拡張プロジェクトというものが現在行われていて、地球に衝突しそうな小天体に探査機をぶつけて軌道を変える「プラネタリー・ディフェンス(地球防衛)」ということをするそうで、探査機で隕石の軌道を変える発想にとても関心を持ちました。
 また、上田正仁先生の「考える力の鍛え方」の講義では、『「考える力」は生まれつきの才能ではなく、意識的かつ不断の努力で鍛えられる』という言葉がとても印象に残りました。考える力は、元から決まっているもの(地頭が良い的なもの。)だと思っていたけれど、鍛えることができると聞きとても驚きました。難しい問題なども諦めずに、粘り強く頑張りたいと思います。また、「考える力」以外にも、「マニュアル力 (答えが決まっている問題を素早く解く力)」及び「創造力(自ら課題を発見し解決方法を生み出す力)」も鍛えていきたいと思います。
 この五日間、18期生の塾生の皆んなと出会って、たくさんの経験をして、たくさんのことを学び、とても楽しかったです。
 この夏合宿で得たものを活かし、いろいろな挑戦をしていきたいと思います。
 最後に、たくさんのことを学ばせてくださった先生方、夏合宿を企画、運営してくださった事務局の皆様方、18期生の塾生の仲間たち、本当にありがとうございました。また、どこかで会えることを楽しみにしています。

26.成田 花音

 夏合宿は、私にとって初めて触れる知識や概念ばかりで、5日間という時間の長さも感じられなかったほど、全てが新鮮で学び多い充実した時間でした。

 どの講義も濃厚で、“脳”に響くものばかりでしたが、中でも私の将来の夢が医師ということもあり、大島まり先生の「医学を工学の視点から考える」の講義にはとても引き込まれました。「医用画像」と「シミュレーション」を組み合わせ、さらに「AI」を掛け合わせるなど、最新の計算バイオメカニクスと医学における今後の新しい展開や技術力には本当に驚きました。

 「夢を紡いで未来を織り成して頂きたい」と最後に頂いた綺麗なお言葉が、私の心に響いています。

 また、津田先生から「自分の好きなことを突き詰めて好奇心と縁を大切にしてください」とのお言葉。そしてグループ課題研究の終わりに、上田先生から「仲間と協力することの重要性。各々の創造性は足し算にも引き算にもそして掛け算にもなる」とのお言葉、私の心に刻まれました。

 この夏合宿で頂いた多々の素晴らしい刺激や体験を忘れずに、より強い意志と高い志を持って勉学に励み、 科学に関する発想や知識、創造性を高め、今後の人生に活かしていきたいと思っています。

 最後に、講師の先生方、私達を支えてくれていた事務局の先生、OB・OGの方々、そして第18期塾生の皆様、大変お世話様になりました。
 「創造性の育成塾」、感謝。

27.新山 碧人

 私は、この合宿で目標であった「自分以外の考えを取り入れる」ことと「先生方の講義を受け、今後につなげられるようにする」ことを達成させることができました。

 一つ目の「自分以外の考えを取り入れる」では、課題研究であるストローブリッジコンテストで実現することができました。最初は、初めて会う人がほとんどで緊張して案を出すことがあまりできませんでしたが、だんだんと意見を出し合うことができるようになりました。そして、最終日に向けて班全員で積極的に案を出し合ったことで、自分たちなりの良い橋ができたと思いました。私は、いろいろな意見と触れ合うことで、たくさんの仮説をシミュレーションすることでき、とても良い方法と感じました。今後も相手の考えを取り入れながらいろいろなものを作ったり、考えたりしたいと思いました。

 二つ目の「先生方の講義を受け、今後につなげられるようにする」でも、しっかりと達成させることができました。私が最も印象深く残った講義は松尾教授の「AIと知能」という講義です。AIに人間のような知能を与えるには、人間の脳の構造をよく理解しないといけなく、それはとても難しいことだと知りました。私は未知にあふれている宇宙に興味を持っていましたが、脳科学も同じくらい未知にあふれていて、脳科学で“ある事”が解明されたらそれに伴って宇宙についても分かることがあるのではないかと考えました。なので、私は今後いろいろな脳の不思議さを考え、それに伴って解明することができる宇宙のことがないのかも考えていきたいと思いました。

 この合宿を通して、今後の生活の目標や自分自身が今やれることを確認することができました。いろいろな教授たちのお話を聞き、今の科学の課題を知ることができ、とても心に深く残すことができました。今後はこの合宿で学んだことを忘れずに宇宙や脳科学について考えていこうと思いました。本当に五日間、ありがとうございました。

28.西田 結海

 私は今回、創造性の育成塾に参加して、興味の幅が広がりました。色々な分野の先生のお話を聞くことができ、とても嬉しかったです。

 私が特に印象に残ったのは、JAXAはやぶさ2プロジェクトマネージャーの津田 雄一先生のお話です。はやぶさ2について、ニュースで聞いたことはありましたが、具体的には知りませんでした。何しろ、宇宙に興味を持ったこともありませんでした。しかし、先生のお話を聞いて、はやぶさ2プロジェクト成功には、様々な背景があることを知りました。特に、はやぶさ2のイオンエンジンの話が印象に残りました。イオンエンジンでなければ、燃料だけではやぶさ2の総重量の半分を占めていたところを、イオンエンジンによって燃料を総重量のわずか10分の1にまで抑えたことに衝撃を受けました。日本の技術力の高さを実感しました。今ではすっかり宇宙分野に興味を持ち、先日筑波宇宙センターに行ってきました。(工事中で見ることができないエリアもありましたが)

 また、課題研究もとても印象に残っています。最初はお互いに自分の意見をなかなか言えませんでしたが、一緒に作業を進めるうちに、段々と意見を言い合えるようになりました。日に日にグループ全体の仲が深まっていくのを実感しました。また、協力してものづくりをする楽しさを覚えました。橋が完成した時は、達成感を感じ嬉しかったのを覚えています。

 私は、この創造性の育成塾に参加して多くの学びがありました。創造性の育成塾には感謝しかありません。本当にありがとうございました。ここで学んだことを糧にこれからも学びを深めていきたいです。

29.野﨑 輝香

創造性の育成塾夏合宿を終えて
初めて1人で新幹線に乗り東京まで行ったこと、家族と離れて5日間を過ごしたこと、全国から来た同学年の仲間達との出会い、全てが私にとって刺激的な体験でした。
講師の先生方の講義は新鮮で、面白くもあり、難しくもあり、新しい知識に触れることができて私にとって得がたい経験になりました。
課題研究はストローブリッジの制作で、ストローを使って橋を作る方法を班のメンバーと考えるのはとても楽しかったです。
ストローブリッジの作成の際に苦手な計算や設計を同じグループのメンバーにやって貰った私は、班での活動がスムーズに行えるようにサポートをしようと考えました。
サポート作業は得意ではなかったのですが自分に出来ることは何かを考えて自発的に取り組めたことは学びになりました。
このこともあり、塾長代理の鈴木寛先生の講義の
『応援する側にまわる』という言葉が1番印象に残りました。
そして人と人との繋がりを大切にしてトッププレーヤーとして輝く人を支えることを仕事にされているのがとてもかっこいいなと思い、私も将来そのような仕事につけたらいいなぁと考えています。
最後になりますが、貴重な経験ができた創造性の育成塾に関わってくださった皆様、本当にありがとうございました。

30.平田 悠仁

今回の合宿では、多くの先生方の講義や実験、そしてその合間に一緒に過ごした仲間たちとの交流ができ、とても有意義であっという間の五日間でした。最初は、先生方の講義についていけるか、また初めて会う人たちと5日間という短い期間で仲良くなれるか不安でした。しかし、先生方の話を理解しようと努力することで、これまで興味がなかった分野にも関心を持つようになりました。また、仲間ともすぐに打ち解け、課題研究や自分の趣味などについて楽しく会話できました。

特に印象に残った講義は、津田先生による「はやぶさ2」についての講義です。世界初の往復飛行を行い、サンプルを持ち帰った一連の過程の話は非常に興味深く感じました。また、このミッション終了後には、残った燃料を使って「地球防衛」のために二つの惑星を目指す拡張ミッションが行われていることを知り、驚きました。

また、育成塾の仲間の中にはすでに将来の目標が明確に決まっている人もおり、自分がそのような夢を持っていないことに不安を感じました。しかし、津田先生の「小さな興味を育てていけば、夢のようなことができる」という言葉を聞いて、考えが変わりました。まだ狭い世界しか見ていない自分が、これから様々なものに触れ、視野を広げていくことで、興味や疑問を持ち続けることが大切だと思いました。

最後に、育成塾を開催してくださった実行委員の皆様、講義をしてくださった先生方、OB・OGの方々に心から感謝申し上げます。

31.福地 真士

 私は、この創造性の育成塾は、将来にとても役立つ経験になったと思います。

 講義では、研究や目的(ミッション)に対しての考え方を学ぶことができました。講義をしてくださった先生方は、その目的に対して、様々なアプローチをしていました。

 例えば、「はやぶさ2」についての講義をしてくださった津田雄一先生は、惑星・小惑星探査で最も難しい「サンプルリターン」を成功させるために、様々な科学者や技術者の方と話し合いながら、計画を進め、思わぬハプニングがあった時にも、それを改善するためにソフトウェアを改善して見事成功させました。この成功までの過程では、チームリーダとしてチームをまとめ、様々な分野から協力して進めるというようなリーダーシップの考え方が根底にあると思います。

 また、課題研究では、実際に橋を作ってみて、それがうまくいかなかったときに、どこが悪くてこうなったのかや、どう改善すればうまくいくか、どのような計画で作ればうまくいくかなどを考える練習になり、その過程を学ぶことができました。

 私は将来化学者を目指しています。そのため、このような目的に対する向かい方や考え方は、将来の夢やそこにたどり着くための過程で役立つものになると思います。

32.豆田 悟朗

 僕は創造性の育成塾に参加するにあたり、何か大きなものを得たいという意気込みと期待を持って参加しました。

 一番心に残った講義は、上田正仁先生の『「考える力」の鍛え方』です。先生の「考える力は不断の努力で鍛えられる」という言葉にハッとさせれられました。世の中には僕から見ると天才ではないだろうかと思えるような人がいますが、そのような人達も理解できない物事を粘り強く考え続け、それを積み重ねているということに気づかされました。僕は諦めやすいところがありますが、これからは分からないことも粘り強くしつこく考えていこうと思うようになりました。

 このことに限らず、合宿で学んだことを心に留めながらこれからの学校生活を送っていきたいです。

 難しい講義に焦ることもありましたが、そういった気持ちも仲間達と分かち合えたこと、課題研究でアイデアを出し合って頑張って手を動かしたことなど、全国から集まった仲間と過ごしたとても楽しい5日間でした。別れる時はなんとも言えず寂しい気持ちになりました。

 講義をしてくださった先生方、事務局の方々、OB・OGの方々、18期塾生の皆さん、ありがとうございました。

33.御子柴 樹里

 今回、創造性の育成塾に参加し著名な先生方の講義を聞くことができて、非常に貴重な経験をさせて頂きました。

 大島先生の脳卒中などへの画期的治療法の研究や梶田先生の超新星爆発や素粒子の研究の講義など、どの講義や実験も心に残るものでしたが、特に印象に残ったものは、松尾先生と森田先生の「進化生物学とAI」です。冒頭にあった「知能とは何か」という問いかけについて考えました。まだメカニズムが完全解明されていない脳の働きを、人工知能が模倣することができるのかとの問いで、知識を増やす事や、それを応用してより良く生きるための知恵を提案することは人工知能にも可能です。でも人間は、文明が発達して知識も多い先進国で進化生物学に矛盾するような少子化が進んだり、予想とは違う反応を示す生き物だという話が出ました。ヒトの脳は知識をどのように使い考え行動するのかが脳科学として解明されていない部分が多く残っています。ホルモンなど生物的反応も絡み、全解明は難しいと思いますがこの部分の解明がなければ人工知能への「知能」の移植は困難であると感じました。自分にとってとても興味深い分野で、これからも自分のテーマとして学び続けたいという思いになりました。

 最後に、創造性の育成塾の運営委員やOBOGの方々、先生方や第18期生の仲間のおかげで、一生に一度の素晴らしい経験をすることができました。この合宿で得た学びを活かして、これからも励んでいきたいと思います。

34.満田 結衣

 私は合宿に参加する前までは、全国から集まった塾生と仲良くできるのか不安な反面、貴重な経験ができることをとても楽しみにしていました。いざ合宿が始まると塾生に話しかけたり、先生方がわかりやすく講義をして下さったおかげで不安なことはすべて払拭されました。

 私はこの合宿でたくさんの事を学びました。特に印象に残ったことは、「考える力の鍛え方」についての講義です。「考える力は生まれつきの才能ではなく、意識的かつ不断の努力で鍛えられる。具体的には、基礎から段階的にレベルを上げることを続けて、とにかくやり始めることだ。」と教えて下さいました。

 そもそも「考える力」とは1つの難しい問題を長時間考えて答えまでたどり着く力です。そのため、長時間考えるためには不断の努力が必要だと考えました。

 また、「マニュアル力」「考える力」「創造力」があり、この便利な世の中が成り立っています。大学で伸びる人と社会で伸びる人の違いは3つの力のうち、得意な力が違うからだと分かりました。

 上田先生が終始おっしゃっていたことは、「あきらめないで続ける」ということです。上田先生が教えてくださったことを教訓にして行動していきます!

 今回の合宿での経験はかけがえのない存在となりました。この合宿で学んだことを今後の人生に生かしていきたいと思います。素晴らしい経験をさせて下さった「創造性の育成塾」の皆様、本当にありがとうございました。

35.蓑 心香

 育成塾に参加して、よかったことが3つあります。

 1つ目は、私が興味を持っている分野以外の最前線の研究などを知ることができたことです。
 私は、興味のある分野はよく調べるのですがそうでない分野はあまり調べないので、どういった研究が行われているのかを知るきっかけとなりました。
 また、生物と情報など2つの分野にまたがる分野もあると知り、おもしろいと思いました。

 2つ目は、他の塾生と課題研究などを通して交流できたことです。
 自分と関心が似ていて話しやすかったです。どんな研究をしているのかや興味のある分野などいろいろ話せました。

 3つ目は、講義がとても面白かったことです。
 私は、上田正仁先生の考える力をどうやってつければいいかという講義が特に印象に残っています。
 講義を受ける前は、知識をつけて、高い点数を取れる人が、大学や大学院でも良い成績を出すと思ってました。しかし、高校のときトップだった人が、大学になってもトップでい続けることは珍しいそうです。これは、高校までに必要な力と、大学になってから必要な力、大学院(社会)で必要な力がそれぞれ違うからだそうです。

 準備や当日の運営に携わってくださった事務局の方々、OBOGの方々、講師の先生方そして塾生の仲間たち、貴重な体験をありがとうございました。

36.村上 佑

 人生に一度だけの夏合宿での5日間。たくさんのハイレベルで刺激的な講義の中で、特に私の印象に残ったのは、上田先生の「考える力の鍛え方」という講義です。そこでは「考える力」というのは「長距離走型」の脳で、「わからない」を分析、言語化し、粘り強く考え続けて、鍛えられることを学びました。いつも短時間で効率よく物事を進めようとする私は、脳がマニュアル的思考にとらわれているのか、答えが複数ある問題に取り組むことや、じっくりと時間をかけて問題を解くことを苦手としていました。先生の講義を聞いて、「苦手」や「わからない」の原因を知り、言語化できたので、これからは諦めずに根気強く考えて、自分の「わからない」としっかり向き合っていきたいと思います。そして「考える力」「創造力」を伸ばして、自分の将来の夢に少しでも近づけるように努力していきます。

 また、課題研究も思い出深い経験でした。ハプニングばかりの課題研究でしたが、臨機応変に対応する力や、役割分担のコツを身に付けました。私が失敗してしまったときも仲間が助けてくれて、橋の完成にこぎつけたことや、OBの方に、「この技術すごい!」とほめていただいたことがとても嬉しく、達成感を味わいました。

 この5日間は驚きや発見に満ちていて、今でも「時間を巻き戻して、もう一度合宿に行きたい!」と願うほどです。最高の5日間をありがとうございました。

37.望月 大翔

「成功の究極の鍵はあきらめない人間力」

この言葉は、上田先生の講義のなかで僕の胸に深く刺さった。

この合宿に挑戦することに決め、何度も実験を繰り返し課題に取り組んだ。時には、先が見えない不安もあったが、それでも疑問を追い求め、さらに実験をすることに夢中になれた。合宿が始まった当初は、全国から集まった優秀な仲間たちに囲まれ、自分がついていけるのかという気持ちだった。

しかし、上田先生の講義を聞き、自分が「わからない」と思っていることは何なのかを考えてみた。先生が仰る通り「何がわからないのかがわからない」まさにその状況であった。頭のいい人達についていけないだろうという思い込みから、「わからない」と思っているだけなのではないのかということに気づき、そこから抜け出すきっかけを得た。予測しにくい結果に対しても、思い切った実験を繰り返した時間がどんなに楽しかったかを思い返し、そのことは自分の疑問を言語化し、必死に考えることで成長し、最終的には成功を導いてくれるのかもしれないと思えた。

また、大久保先生からは「常識を疑い自ら考えること」の重要性を教えて頂いた。

この教えは、今ある技術を発展させるだけではなく、新しい何かを生み出す科学者になり、科学で社会を豊かにしたいという気持ちを僕の中に芽生えさせた。

さらに、AIの最先端の研究者である松尾先生からの「AIと人間との違いは何か」という問いで、AIの技術開発はそもそも何のために行われているのか、何を目指しているのか、人間が人間を理解することの難しさがどれほどのものかなど様々なことを考えさせられた。「人工知能は作れない。人間のような知能の仕組みは未だ解明されていないから。」という先生の言葉が示す通り、AIの進化と人間との共存についてはこれからも進化し続け、この変化の時代を僕たちは進まなければならないと実感した。

今回の合宿の経験を通じて、僕は単に技術を習得するだけではなく、新たな視点を持ち続けること、あきらめない心でどんなことにも挑み続ける人間力こそが成功の鍵であることを学んだ。

38.山口 史乃

 私は、この育成塾で、目標の1つであった、自分の興味のある分野を見つけることができました。私が特に興味をひかれたのは、科学技術社会論です。鈴木先生の講義を聞いて、社会と科学技術(理科)が関連する学問があると知り、とても面白いと感じました。この夏合宿が終わった後、「科学技術社会論のことをもっと詳しく知りたい」と思い、本(科学技術社会論とは何か, 東京大学出版会)を購入しました。今の私にとっては内容が理解できない部分も多くありますが、時間が掛かってもいいから最後まで読み切ることを目標に頑張っています。

 また、全国各地の理科好きの人たちと関われたことも良い経験になりました。自分と興味のある分野が同じ人もいて、一緒に話が盛り上がりました。この機会を逃せばこのような経験はできなかったと思うので、とても有意義だったと思っています。ストローブリッジの活動では、私が理解できないことを丁寧に説明してくれたり、作業を手伝ってくれたりと、班のメンバーに助けられました。また、途中にアクシデントがあり、そのときはみんな混乱しましたが、メンバーで一致団結して、短時間でほぼ元の形に戻すことに成功しました。そこで、改めてメンバーの実行力と知識量に驚愕し、「自分も今まで以上に知識を身につけなければ」と思いました。

 今回の育成塾で自分の将来の道が見えてきたような気がしました。引き続き努力を惜しまず、自分なりに勉強を続けていきたいと思います。

39.山本 和輝

今回の創造性の育成塾は、13年間全ての夏の思い出の中で最高の物になったと断言できる。合宿前は、同年代とはとても思えないような研究を行っている人もいて、大した研究などした事がない自分が果たして皆と打ち解けられるか不安だった。しかし実際に行ってみると多くの塾生が話しかけてきてくれ、すぐ友達が出来た。又、講義後の質問の際に友達が先陣を切って手を上げる姿やその的を射た質問に驚き、自分もそうありたい、いわば目標となる仲間を多く作れた。一人で話を聞いているだけでは生まれない深い理解をこの育成塾の中で得られたと思う。
そんな仲間達と聞いた中で最も印象に残ったのは、2日目の津田雄一先生の講義だ。僕は津田先生率いるはやぶさ2プロジェクトのファンで、先生の講義を聞ける事が育成塾応募の決め手になった程だ。その講義の中で今も心に残っている言葉は、「小さな興味を育てていったら夢のようなことが出来た」。夢は、夢と言った瞬間に現実ではなくなる。夢のようなことでも、それを諦めず何事にも興味を持って努力を重ねていく事の大切さや、どんなに小さな興味でも、育てていけば大きな成果が得られるという事を感じさせられる言葉だった。
もう一つ印象に残ったのは、鈴木寛先生の講義だ。先生は、理系や文系等に関係なく誰でも社会を変えられるという事や、研究者でなくても好きな事を学ぶ事の大切さを教えてくださった。僕自身、育成塾に来る前は理系ではない事を少しコンプレックスのように感じて不安もあった。しかしそのような枠組みに捉われずにイノベーションを通じてはやぶさ2プロジェクトのような学術研究を応援する取り組みを行う鈴木先生のような人に自分もなりたいと思った。

改めて、この合宿を支えてくださったOB、OGの方々、運営委員の皆さん、そして1人では得られない育成塾の楽しさを共有し合えた全ての塾生に心から感謝し、これからも津田先生のおっしゃっていたように合宿で得た「好奇心と縁」を大切にしていきたいと思います。ありがとうございました。

40.吉田 旭輝

私は今回、創造性の育成塾で多くのことを学び経験できました。それは有名な先生方の貴重な講義や日本中の理科好きの子たちに巡り会えたからだと思います。この5日間で特に印象に残ったことは以下の3点です。

1.上田正仁先生の「考える力の鍛え方」という講義です。考える力に才能は無く、基礎から段階的に習慣づけることで考える力を鍛えることが出来るということ、考える力を育むのは大学までで重視されるマニュアル力を鍛えることで基本的な考え方のパターンである型を学び、それを使うことで育むことができるということ、そして、この考える力は粘り強くあきらめないことが大切だと学びました。創造力とはこの考える力を自分が見つけた課題に使い独自の考えを見出すことだという考え方が印象的でした。

2.多くの先生方が授業の最後に「好奇心を大切に」と仰っていたことが印象に残りました。この好奇心は上田先生の自分が見つけるべき課題につながると思います。

3. 創造性の育成塾には、横だけでなく縦のつながりもあることです。初日には日吉さんに生物学オリンピックのガイダンスをして頂きました。実際の問題や国際大会での写真も交えて詳しく解説して頂き、大変興味がわきました。また他のOB、OGの方々も私の質問に対して優しく丁寧に教えて下さり本当に嬉しかったです。

この貴重な経験を今後の人生に活かして参ります。最後に先生方、18期生のみんな, 協賛企業の方々本当にありがとうございました。