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夏合宿講師・黒田玲子東大教授 貝の巻き方操作実験成功 ネイチャーに掲載

【ニュース】 2009年12月08日

日に日に寒さが増してくる季節となりましたが、皆さんはいかがお過ごしでしょうか。

今回は、「創造性の育成塾」夏合宿で講師を務めていただいた黒田先生の最近のご活躍をご紹介します。

第2回、3回の「創造性の育成塾」で、「生物世界の右と左」について講演していただいた、黒田玲子・東京大学生物物理化学教授らの研究グループは、11月26日、英科学誌ネイチャーの電子版に、細胞分裂を始めたばかりの巻貝の胚(受精卵)を操作して、自然状態での巻き方とは逆向きの殻を作らせることに成功したと発表しました。

かねてから、カイロモルフォロジーという独自の研究分野を持つ黒田先生は、その研究の一端として、巻貝の左右巻型決定因子の同定と決定機構の解明を目指していました。その研究の中で、今回、巻貝の胚に直接力を加えて操作することで、巻貝が自然状態の巻き方とは逆向きの殻を作るという実験に成功し、ネイチャーに掲載されました。

この成功により、巻貝の巻き方を決めているたった一つ遺伝子の特定に近づいたと共に、その遺伝子の働きの解明が進んだと言えます。

また黒田先生は、この実験の成功により、動物のからだの左右決定機構の解明にも役立つのではないかと話しました。

「創造性の育成塾」で数少ない2回も講師を務めていただいた黒田先生は、塾生に向けてのメッセージも語っていただきました。

今回の実験の概要と、塾生に向けたメッセージは、こちらの動画から。


詳しい実験の内容
JSTホームページ
http://www.jst.go.jp/pr/announce/20091126/index.html

「創造性の育成塾」
第3回夏合宿記事
http://juku.netj.or.jp/jukureport/20080806_01.html
動画掲載ページ
http://juku.netj.or.jp/live/profile/17kuroda.html

第2回夏合宿記事
http://blogs.yahoo.co.jp/blognews2005/50632984.html
動画掲載ページ
http://juku.netj.or.jp/jukumovie/

(事務局:伊奈恵子)