19:00~

 有馬 朗人 塾長

 

 


閉塾式の始まる直前、プロジェクターに、この夏合宿を取り上げたNHKのニュース映像が映し出されました。真剣な表情で講義を受ける塾生たちの様子…7日間一緒に勉強してきた友だちの顔が写ると、教室がわっと沸いて、講義の記憶がよみがえります。
「みなさん普段と違う顔をしていましたね」。後ろから見ていた有馬先生の言葉に、塾生たちは照れくさそうに笑っています。

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「開塾式では、私が小学4年生の頃にやった実験の話をしました」と、有馬先生は自作のモーターの話に触れながら、モーターに使われている磁石を取り上げて、「ところで、磁石はなぜ、magnet と言うのだろう」と質問を投げかけます。

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ちらほらと塾生の手が上がり、そのユニークな解答を聞くと「独創性があるね。ただし間違っている」と一刀両断、教室は笑いの渦に包まれました。
有馬先生は、磁石の英語magnet の由来は、古代ギリシャにおいて磁鉄鉱が産出された地名マグネシアにあるのです、と紹介し、「分からないことがあれば、それはなぜなのか考えることが大事」と独創的な答えを考えついた塾生を励ましました。

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その後、先生は方位磁針と電池と導線を用意し、実験を見せてくれました。
電流を流した導線を方位磁針に近づけると、磁石の針が揺れて動きます。それを見て、生徒は、おー!と感嘆の声を上げました。この電流と磁場の関係は、偶然によって発見され、科学の世界では他にもたくさんの発見が偶然になされてきたそうです。たとえばベクレルによるウラン鉱石の放射能の発見もその例です。

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このような科学の発展はいまの便利な世界を作ってきましたが、同時に戦争で使われるような兵器の開発にもつながっていました。
有馬先生は、1945年8月6日に投下された広島の原子爆弾に触れ、「科学の研究は是非進めていただきたい、ただし人類を殺戮するようなことに使ってはいけない」と訴え、アジアからの留学生にも「これからも平和が続くように人類の福祉に役立つ研究をして欲しい」と呼びかけました。

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また、有馬先生は研究者の仲間の話をしてくださり、「自分の研究をやり遂げられずに亡くなった方もいる。健康が一番大事」と、強調し、健康に気をつけながらも、どん欲に研究に取り組んでいく精神を身につけて欲しい、と塾生たちにメッセージを下さりました。

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最後に、有馬先生は塾生全員に修了証書を手渡しし、今後大きく羽ばたいていくであろう塾生たちを勇気づけました。修了証書を渡し終わったあとも、有馬先生は塾生の質問に答えて下さり、最後の最後まで好奇心で溢れている創造性の育成塾夏合宿でした。

 (1期生 佐々木駿)

 


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