塾生まとめ ② No.11~No.20
「創造性の育成塾」9期塾生の夏合宿のまとめです。(その2)
出席番号 11
奥田 剛崇 (おくだ まさたか)
今回の合宿で、特に印象に残った3つのことがあります。
まず、宇宙生命に関する渡部潤一先生の講義は大変興味深いものでした。私は、この講義を受けるまで地球以外の宇宙生命の存在には疑問を持っていました。しかし今回の講義を聞いて、宇宙には地球に似た惑星や生命の材料が数多くあることを知り、考えが変わりました。この講義でお話しいただいた内容は天文学者である方の並々ならぬ努力の結晶であり、この研究は引き継がれていかなければならないものだと思いました。
もうひとつは、瀧上豊先生の地学オリンピックに関する講義です。私はこの講義を聞くまで、地学オリンピックがどういうものなのかを全く知りませんでしたが、実際に出題された問題の例や、内容に関するお話をうかがっているうちに、ぜひ挑戦してみたいと思うようになりました。私は宇宙に関するする研究に携わりたいと考えています。それに向けた最初のステップとして、地学オリンピックへの参加を目指してみたいと思います。
三つ目は、「『なんで』を大切にする」という石黒浩先生のお話に大変感銘を受けました。石黒先生のお仕事は、『なんで』を忘れなかったから決まったとおっしゃっていました。つまり『なんで』を忘れなければ自然と道は見えてくるものだと思います。私も、どんなに小さなことに対しても『なんで』を常に持ち続け、自分の進む道を見出していきたいと思います。
最後になりますが、今回この様に素晴らしい一流の先生方のお話を、直接聞ける機会を与えていただけたことに心から感謝しています。
ありがとうございました。
出席番号 12
小口 友理(おぐち ゆり)
私の夢はこれまで決まっていませんでした。ですが、中村桂子先生のご講義で私は「やってみたい」ということが見つかりました。私は先生が研究していらっしゃる熱帯雨林の中の生物に興味を持ちました。私は昨年の夏、オーストラリア研修に参加してきました。私はそこで、グレートバリアリーフやユリウス等、多くの自然を見てきました。私はこれらの自然を見て、「綺麗な自然がなくなると私達は生きていけないのではないか?」と思いました。私は将来地球温暖化の問題になっているCO2の増加の削減のことを研究したいと思っています。熱帯雨林や森林の木を切り倒すということは温暖化の上昇にも繋がります。
渡部潤一先生は「人工光合成で地球温暖化は治る。」と仰いました。私は、先生のご講義を聞くまで「どうすれば、酸素が多くなるのか?」と今まで考えていました。先生の講義で私の疑問が解決しました。なので、私は人工合成の研究をしてみたいです。そして将来人工光合成の作成に成功したならば、私は中村桂子先生のような熱帯雨林の中にいる誰も知らない未知の生物を発見し、歴史の1ページに名を刻みたいです。しかし、1人でこのような大掛かりなことをすることは出来ません。多くの仲間、協力者と共同作業をしないとこのような夢のような装置を作ることが出来ません。熱帯雨林の中にいる生物を発見し人工合成を実現させるため、夢への憧れを持ち続け、最後まで諦めないで努力をしていきたいです。
出席番号 13
岸本 理夏子(きしもと りかこ)
私は『創造性の育成塾』に参加させていただいて、とても大きな収穫がありました。それは、科学オリンピックに出場するという新しい夢が出来た事です。様々なオリンピックは、漠然と名前だけを知る遠い存在でしたが、今は違います。本気で世界の人と戦ったり自分の力を試したいと思っています。
このことを心に強く誓ったきっかけは、第1期生である中山敦仁先生の御講義を聞いてからでした。先生から出された生物オリンピックの過去の問題は難しく、私は全く歯が立ちませんでした。しかし、それを残念とは思わずかえって闘志がわき、問題を読んでいるだけで、とてもワクワクする自分に気がついたのです。これからはより一層コツコツと勉強を続け、その中で確実に力をつけていきたいと思っています。
連日の素晴らしい先生方による御講義は私の世界を大きく広げ、そして深く掘り下げてくださいました。どの先生方も、諦めずに研究を続ける事、そして自分の分野だけでなく広い知識が必要であると教えてくださいました。そして、育成塾で知り合えた仲間は皆とても魅力的で、長くつながっていたいと思える友になりました。
「世界の通説を信ずるな。常識を破る事を恐れるな。」私は、この有馬朗人先生のお言葉を心に強く刻みつけ、将来常識をくつがえすような研究もしたいです。健康な体を保ちながら毎日努力をしていきます。
出席番号 14
孔 文慧 (こう ふみえ)
私は創造性の育成塾の”創造性”とは一体なんなのかということを疑問に思っていました。
そして私は今までの先生方はこの疑問の答えのヒントをずっとあたえていたので
はないかと思います。最後に先生方のご講義を受けて私が自分なりに導いた答え
は”人間性”を持ちつつ”壊す力”や”疑う力”を持つことではないかと思います。
まず、素直になる事ではないかと思いました。人間は万能ではないので、
わからない事は素直に他人に聞き、謙虚な心構えが必要だからです。
次に”壊す力”は”他人に目を気にせず正しくない常識を壊すこと”と
“より一段階上の自分を目指すためにあまりよくない現状を打ち壊し新しい一方
を踏み出せること”だと思いました。
最後に”疑う力”とはさまざまな事に対して疑問を抱けることだと思います。まだ、
私は石黒先生が”人生はたまたまによって動かされる”という言葉に対して”なる
ほど”と思いました。なので、将来に対してたまにあれやこれや考えるのも良い
ことだが、普段は今この瞬間自分がやるべきことをやろうと思いました。
だから、私はこれからは今まで自分にとても遠い存在だった物理オリンピック
に挑戦したり、心理学を学んでみたいです。ぜひ有馬先生のように自分の研究は
絶対に正しいと主張できるほどの努力を今日の今から積み重ねてみたいと思いま
す。
出席番号 15
邵 東尭 (さお とうぎょう)
僕は、この合宿を通じて二つの大きなものを得ました。
まず一つ目としては、夢とあこがれを持ってあきらめずに必死に追い求めることが、成功するために大切だと分かったことです。今までの僕は、せっかく目的や目標を持って取り組んでも、問題が複雑であったり簡単に成功しなかったりすると、すぐあきらめてしまうことがありました。僕の将来の夢は、再生医療について研究し、新しい治療法を開発することです。この夢をかなえるためにも、これからは今回の経験で学んだように、あきらめずに物事に取り組んでいきたいです。
もう一つは、科学はいろんな科目とつながっていることが分かったことです。今まで、好きな科目は進んで取り組んでいましたが、苦手な科目や嫌いな科目は疎かにしていました。しかし今回、先生方の話を聞いたことで、いろいろな科目をしっかりと学ぶ必要があると分かりました。
「すぐあきらめないこと、いろんな科目をしっかりと学ぶこと」を心掛けながら、この育成塾で得ることのできた貴重な知識・経験・創造性の育成方法を忘れずに取り組んでいきたいです。そして、自分の夢をかなえていきたいと思います。
出席番号 16
坂本 大地 (さかもと だいち)
育成塾の初日に、自分がここに来るまでに想像していた科学の世界のはるか上を見せてくれたのは、有馬先生の講義でした。その時は戸惑ってしまい、僕はただ一心不乱にノートにペンを走らせることしか出来ませんでした。しかし、僕は今回の育成塾で自分の目標の達成はもちろんのこと、今まで持ったこともないような科学についての疑問を持つことが出来ました。特に講義では生物学、天文学そして機械学が僕の好奇心を揺さぶりました。他の先生方の講義や実験なども、将来に向かうための大切な知識や体験として多くのことを吸収することが出来ました。今回興味を持ったことには、先生方に言われたようにどんどんと疑問を持ち、より多くのことを探求・追求していきたいです。
育成塾の講義内で理解することのできなかった一部の情報は、後日ゆっくりと時間をかけ消化していくと共に僕は科学の面で更なる高みを目指します。
『為せば成る、為さねばならぬ』の言葉を心に置き、将来にむけて精一杯頑張っていきたいです。
OBの先輩方ともお話することができ、講義も生活も最高の一週間でした。先生方、スタッフの方々、9期生の皆さん、一週間ほんとうに有難うございました。
出席番号 17
佐々木杏子(ささきあこ)
私は,地球外生命体を見つけたいという夢に一歩でも近づきたいと思い,この夏合宿に参加しました。そのため,渡部潤一先生の「宇宙生命は存在するのか」という講義が特に印象に残っています。もう10年くらいで存在するかどうかが分かると聞きワクワクしました。それと同時に,それはどのような姿で,知能を持っているのか調べてみたいと思いました。夢が広がった瞬間でした。
一番楽しみにしていた星出彰彦先生の授業では,夢の実現をテーマにたくさんの質問に答えていただきました。実際に宇宙に行ったからこそ感じられる気持ちや疑問を聞くことができ,私の夢に対する気持ちはさらに大きくなりました。
有馬先生からは,すてきな言葉をいただきました。「君子は豹変する」自分の間違いを認めることで自分を更に高めることができる,と言う意味だとおっしゃっていました。この言葉を心に刻み,これからの学習や研究に取り組みたいです。
これまでの授業から,科学は全てつながっていて,夢を叶えるためには天文学以外の分野も極め,それぞれの専門家と協力しなければならないということがわかりました。8日間たくさんのことを学び,将来のことについて深く考えることができました。これからは学んだことを生かし,1日1日を大切に過ごしていきたいです。また,ここで学んだ皆といつか一緒に研究したり,競い合ったりする日が来ることを楽しみにしています。
出席番号 18
貞野 玲音 (さだの れおん)
私の夢は、獣医師となり、現在よりも動物の体に負担の少ない手術法を考案する。そして、あまり研究が進んでいない動物の新薬の開発をすることです。その夢を叶えるには、常識にとらわれない考え方ができる必要があると思います。なぜなら、常識にとらわれてばかりいたら、どうしても新しい発見をするのは難しいと考えているからです。その常識にとらわれない考え方ができるようになるためには、各分野において一流の先生方の講義が受けられるこの合宿に参加するべきだと思い、応募しました。
私はこの合宿で、知識以外の面でもとてもたくさんのことを学ぶことができました。例えば、開塾式のときに有馬先生が仰った、「人に批判されてもくじけるな、自分が正しいと思ったら自説を主張せよ。ただし、自分の間違いが明らかになれば、堂々と間違いを認めろ。」という言葉です。私はこの言葉が、合宿の中で最も心に残りました。なぜなら、私は今まで自分にとって正しいと思っていいたことでも、ほかの人に批判されると、すぐに自信がなくなり、考えを変えていたからです。しかし、私は有馬先生の講義を受け、周りに批判されても、自分が正しいと思うのなら、主張し続ければればいいし、もし間違っていると分かったならば、即座にそれを認め、また新しく考え直せばいいと思えるようになりました。
私は将来、新しい手術法や新薬を開発したいです。もし、自分の開発したものが今までのものと大きく異なった場合には、世間から認められるまでに、とても長い時間が掛かったり、たくさんの問題がでてくると思います。そのときには、有馬先生の言葉を大切にし、世間から認められるための確実性を証明するデータを集め、自説を主張していきたいです。そして、重い病気をもつ動物といっしょに生活している人の負担を減らし、少しでも多くの動物を救いたいです。
出席番号 19
佐藤 慶英(さとう よしひで)
僕が育成塾に参加したのは、自分が何に興味を持っていて、将来どのような道に進むべきかを考えるためでした。その目的通り、素晴らしい先生方から理科に関するたくさんの情報を学び、また、とても心に残るお言葉を頂きました。特に印象に残っているのは、岩崎俊一先生のご講義です。僕達の生活に不可欠なインターネットの基盤となっている垂直ハードディスクの存在を初めて知り、驚きました。また、僕たちは進化していく技術に支えられていることを実感し、僕も人の役に立つ技術を開発したいという強い気持ちが芽生えました。
僕はこの合宿で、様々な分野に対する理解が深まるとともに、1つの目標が出来ました。岩崎先生は、先見性のある確かな構想を立てようとおっしゃっていたので、この7日間で培った理解力と知識を元に、技術者になるという新たな目標に向けて精一杯努力していきたいです。
出席番号 20
渋井 理 (しぶい おさむ)
僕は物事を多面的に見ることができませんでした。だから、創造性を高めて、物事を
様々な角度から見ることができるようになりたいと思い、この塾に参加しました。
僕がこの塾を通して学んだことは「当たり前」を疑わなければ成果は出せないこと
です。多くの先生は共通して、「身の回りの不思議を見つけろ」ということを言って
いました。
永井先生は自分の意見や主張すらも疑う必要があるとおっしゃっていました。物事を
多面的に見ることができないと、こう考えるのは難しいと思います。正しいと信じ込
んでしまえばこのような発想はできないからです。このことから改めて多面的な発想
の大切さを知ることができました。
多面的に考えられるようになるためには石黒先生のような考え方が必要だと思いま
す。先生はロボット工学のために脳科学などいろいろなことを学んでいらっしゃいま
した。様々な分野でたくさんのことを学べば、知識の分だけ自由な発想で多面的な視
点を得られるだろうと思いました。
この塾は僕にとってかけがえのない時間となり、素晴らしい体験の連続でした。僕は
将来、エンジニアになりたいと思っています。今回ここで得ることのできた創造力を
存分に発揮し、未来を見通す力を持って、自分の夢に向かって頑張りたいです。