8月4日 (月) 4時限目 「ゲルマラジオ制作」
高畠 勇二 先生
全国中学校理科教育研究会 顧問
昨日、放射線についての講義をしてくださった高畠先生。合宿の前半、運営委員としても塾生たちを見守ってくれました。
これまでの感想として、「講義がとてもすばらしい内容なのはもちろん、皆さんが化学反応を起こして、変化をしていると感じました。そんな姿をみるのがうれしい」と話し、塾生の成長に目を細めました。
今日は、先生の専門である電気がテーマです。
「身の回りにある電化製品は、電気を様々なエネルギーに変換する道具である」と切り出し、クリスタルイヤホンを塾生に配布しました。
イヤホンから出るコードの先を他のイヤホンのコードを繋ぐと、音が聞こえます。クリスタルイヤホンは、中に小さな結晶が入っており音の振動を電気に変える仕組みで、マイクとスピーカーの両方の役割を果たします。
そして、いよいよ本題。電源を使わずに電波を受信できる、ゲルマラジオを作ります。
半田ごてを使うこの工作。取扱いの注意とコツをしっかり聞き、パーツをつなげていきます。
出来上がったゲルマラジオを持ち、外へ出た塾生たち。
電波をキャッチするアンテナは、電源につないでいない電源タップを利用しました。見慣れたラジオとはまるで違う姿に、半信半疑になりながらイヤホンをつけると…
なんと、ハッキリ聞こえるラジオ放送の声!
電波を受信→電流→音、という流れでエネルギーの変換が起こるゲルマラジオ。
電波が金属にあたると微弱な電流が発生します。それを利用し、回路についたゲルマニウムダイオードで音に変換する仕組みです。ゲルマラジオには、クリスタルイヤホンが最適です。
電気の便利さ、流れを体感したこの講義。まとめに、「いくら理屈がわかっていても、それを作れなければ形にならない。だから科学と技術は両輪である。」と語り、締めくくりました。
(事務局 大野涼子)