好奇心があるから前へ進める

【夏合宿レポート】

2009年8月6日

8月6日 3時限目
「好奇心があるから前へ進める」
外村 彰 日立製作所 フェロー
 電子顕微鏡の権威、外村彰先生の登場。
外村先生は日立製作所で研究を続け、3次元像を見ることが出来る「ホログラフィー電子顕微鏡」を世界で初めての実用化に成功しました。
 授業の最初に、「合宿をがんばって、楽しんで。」と、にこやかに語りかけました。
講義は、先生の子ども時代の話からスタート。
子どもの頃、テレビから流れてきた、顕微鏡で微生物を映した映像に釘付けに。
「いろんな形の微生物がいておもしろくてね、夜通し見ていた。」と、外村先生。
そして、光学顕微鏡よりももっとミクロの世界を見ることが出来る、「電子顕微鏡」の開発に至ったのです。

スライドには蝶の全体の写真が映し出されました。
蝶の目に、どんどんズームしていきます。光をあてて像を見る「光学顕微鏡」の限界を超え、やがて、電子をあてて像を見る「電子顕微鏡」の映像に。さらにどんどんズームすると、蝶の目に六角形がびっしりと敷き詰められていることがわかります。
もっとクローズアップしていくと、蝶の目玉に六角形の隙間に1本の毛が生えていることまで、はっきり確認できました。
一気にミクロの世界を体感。あまりにクリアな画像に、塾生からは驚きの声があがりました。

塾生から、「自分で作った顕微鏡を、初めて覗くときはどんな気持ちでしたか?」と質問を受けた外村先生は、「ドキドキしてうれしかった。手を合わせて拝んだよ。」と語り、最後には、「企業も世の中も数年先のことしか考えていない。君たちには、長く打ち込めるものを持ってほしいし、日本がそういうことが続けられる国になってほしいと思う。」と、語りました。

(事務局・大野)

外村 彰 先生 プロフィール
物理学者。工学博士。理学博士。独立行政法人理化学研究所 フロンティア研究システム単量子操作研究グループ グループディレクター。
電子線の干渉による顕微鏡像を得る「電子線フォログラフィー」で先駆的な業績を挙げ、世界で初めて実用化に成功。他にも強磁性体中の磁力線の直接観察、超伝導体中の磁束量子が移動する様子を世界で初めて観察するなど、電子顕微鏡学で大きな業績を挙げている。
日本学士院恩賜賞。文化功労者。日本学士院会員。

授業で使われた資料

Link

内閣府HP(インタビュー記事)  http://www8.cao.go.jp/cstp/nanoweb/tonomura.html

文科省ナノテクノロジーネットワークセンター(インタビュー・メルマガ2003年9号より)http://www.nanonet.go.jp/japanese/mailmag/2003/009a.html

田中舘愛橘記念科学館>日本の科学者100人(プロフィール・業績等紹介) http://www.civic.ninohe.iwate.jp/100W/09/093/index.htm

「日立評論」(2005年5月)電子の波に魅せられて(開発ストーリー) http://www.hitachi-hitec.com/em/tech/pdf/0505hyoron_1.pdf

Hitachi Fellows : Research & Development : Hitachi Global http://www.hitachi.com/rd/fellow_tonomura.html

   
   
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