8月4日 4時間目(19:00~)
宮本 一弘 (開成中・高校 教諭)
水の電気分解と
酸とアルカリの中和反応
今日最後の時間は、実験名人の宮本先生による実験。
身近なものを使い化学実験を行います。
学校で行う実験は、高価な実験用の器具を使いますが、今回は、醤油さしとゼムクリップで代用します。試薬として使うのは、なすの漬物などに使うミョウバンです。
まずは、実験器具の工作。ゼムクリップを伸ばしたものを電極として利用します。電極が出来たら、魚型の小さなしょうゆさしにそれを差し込みます。
醤油さしの中にミョウバンの水溶液を入れて、電極に電気を通し、水の電気分解を行います。 電極を電池につけて電気を通し、醤油さしの中が水素と酸素が溜まるのを待ちます。
水素と酸素が溜まった醤油さしの口を火に近づけると…パン!と大きな音が。 水素はとても燃えやすい気体。ちゃんと音が鳴ったら、電気分解は大成功です。
次に、先生が用意したのは、紫イモからできている食用色素の水溶液。
この紫色の水溶液にお酢を加えると、赤く変化。酸性に変わりました。
虫刺されの薬を加えると…青に変化。虫刺されの薬には、アンモニアが解けているためアルカリ性なのです。
この紫イモの水溶液を使って、中和反応の実験をします。
虫刺されの薬でアルカリ性(青)になっている水溶液に、ドライアイスを入れます。
すると、水溶液にドライアイスの二酸化炭素が溶け出し、赤くなり酸性に変化したことがわかります。
さらにそこに虫刺されの薬を入れ、色の変化を観察します。
赤から青、そしてまた赤。どんどん色が変わる様子を見て、塾生からは大きな歓声があがりました。
もっとも身近な液体である水は、どんなものなのか? 手軽で楽しい実験で、化学の不思議と美しさを感じた実験となりました。