8/10 講義① 宇宙生命は存在するか?~ 天文学からのアプローチ ~渡部 潤一 国立天文台副台長

※この講義の様子は、動画でご覧いただけます。

第15回創造性の育成塾、最初は、国立天文台副台長の渡部潤一先生による講義です。

「皆さんおはようございます。聞こえますかー?」
画面の向こうの塾生たちに明るく呼びかける渡部先生。
zoomを使った講義という塾生たちにとって慣れない状況の中、渡部先生はスライドやレーザーポイントを利用して画面上でもわかりやすくお話をしてくださいます。今回のテーマは、「地球以外に生命は存在するか?」。多くの人が興味をもつこのテーマを、天文学の観点から、今行われている研究について詳しく説明してくださいました。

まず、このテーマを、「生命を育む材料は宇宙に存在するか?」→「水は宇宙に存在するか?」→「地球のような“水の惑星”は他にもあるか?」→「あるとしたら、そこに生命は存在するか?」→「どの生命でも進化して文明を持つのか?」という5つの段階に分けて、説明が始まります。

「生命をつくる様々な元素は、星によって作り出されます。生命の材料は、宇宙のどこにでも存在するのです。」
地球以外に生命が存在する可能性を、順を追って説明してくださる渡部先生。地球のような水の惑星が他にあるかというトピックでは、木星の衛星エウロパや、土星の衛星エンケラドゥスなどを例に、他の天体にも液体の水が存在するということを説明してくださいました。高い感度を持つすばる望遠鏡やアルマ望遠鏡を使って太陽系の外に目を向けると、液体の水が存在し得る、“第二の地球”の候補になる惑星が何個も発見されたのだそうです。これらの話を聞いて、塾生たちは、地球外生命体発見の可能性を実感することができました。

「私たち人類は、やっと地球外生命体という他者の存在を認識し、宇宙の中心でないことを理解し始めた」「人類はまだまだ、知的文明としては“ひよっこ”」であるというお話に、新しい観点だったと感嘆の声をあげる塾生たち。
「大人の知的文明になるために、私たちは、未熟な技術と思想で様々な失敗を繰り返している途中です」「広大な宇宙のどこかにいるはずの生命に思いを馳せてみてください」と、渡部先生はそう話し、講義を締めくくりました。

質問タイムでは、望遠鏡や、星によって誕生する元素についてなど様々な質問が出され、渡部先生は一つずつ丁寧に答えてくださいました。

【記事:田中 咲絵(14期生)】

講義動画

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現職
自然科学研究機構 国立天文台副台長、上席教授
総合研究大学院大学数物科学研究科天文科学専攻教授 
受賞歴
1997年 日経サイエンス25周年記念論文賞最優秀賞受賞
2008年 平成20年度科学技術分野の文部科学大臣表彰 科学技術賞(理解増進部門)
    「新しい惑星定義の理解増進ならびに普及啓発」
著書
「星空を歩く:巨大望遠鏡が見た宇宙」
「新しい太陽系:新書で入門」
「眠れなくなるほど面白い 図解宇宙の話」
「138億光年 宇宙の旅」        他多数

 

 

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