講義

日本の有人宇宙探査の未来(野口 聡一 JAXA宇宙飛行士)

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JAXA宇宙飛行士を象徴するブルースーツで登場した野口先生の姿に沸き立つ塾生達。この時間を楽しみにしていた塾生も多いのではないでしょうか。
「日本の有人宇宙探査の未来」と題して、野口先生の今までとこれからの宇宙活動、そして有人宇宙探査の未来への展望をお話してくださいました。

野口先生はこれまで2度宇宙へ行き、来年末には3度目の宇宙滞在も決定しています。

日本は、アメリカ、ロシアに次ぐ世界第3位の有人宇宙探査の実績・技術があり、ロケットを自国で持っていない国としては、異例とも言える数多くの宇宙飛行士を宇宙へと送り出しています。最近では、金井宇宙飛行士が今年の6月に、船外活動を含めた168日間の宇宙滞在を終え無事地球へ帰還しました。

現在、新しい宇宙船の開発も進んでいます。ボーイング社やスペースエックス社を始め、宇宙ベンチャー企業が次々と参入し、新型の宇宙船開発が日々進められています。

それでは、この先、宇宙船に乗って我々人類はどこへ向かっていくのでしょうか。現在、「国際協力による有人宇宙探査計画」が進んでおり、2020年代には月の周りで有人探査、2030年代には火星での有人探査を目指しています。

「では、火星ではなにができるのでしょうか。それはまだわかりません。それを知るために、まずは火星を調べてみましょう!ぜひこれから、皆さんの中で有人宇宙飛行にかかわる人がいれば一緒にがんばりましょう。」最後は野口先生からのメッセージで講義は締めくくられました。

講義後の質疑応答では、多くの手が上がりました。

宇宙から地球に帰還した際の宇宙酔いについてなど宇宙に行った体験に関する質問や、今後の宇宙開発や新型宇宙船についてなど様々な質問があった中、一番多かったのが、野口先生の3回目の宇宙滞在についてです。

「次回の国際宇宙ステーション滞在で、予定されている実験はありますか?」との質問には、
「基本的には、その時期にふさわしい実験を科学者が選んで決めるので具体的にはまだわかりませんが、最近は健康長寿に関する実験が多く、生命科学や医科学的なものが増えていると感じています。」とのこと。先生は一つ一つの質問に丁寧に回答いただき、塾生も大満足の講義となりました。

塾生には、未知のものに憧れ、追求し、探索する気持ちをこれからも持ってほしいと思いました。

(2期生 加藤 茉里)

 

講義映像の公開は終了しました。

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